2014年のF1日本GPで大クラッシュで重篤な状態が続いていたジュール・ビアンキが、17日に亡くなったことが家族からの声明で発表された。享年25歳だった。
雨の中で行われたレース終盤、ダンロップコーナーでコントロールを失いコースオフ。ちょうど前周にクラッシュしたマシンの撤去作業をしていた重機に激突してしまった。かけつけたメディカルチームに救助され、そのまま四日市市の三重県立総合医療センターに搬送。緊急手術後も集中治療室で懸命な治療が行われた。
事故から約1ヶ月半経った11月中旬に容態も安定したため母国フランス・ニースの病院に転院。意識が戻らない日々が続いたが、家族は回復の可能性を信じ、最後までジュールを支え続けた。
F1のレース中に起きた事故で亡くなったのは1994年のアイルトン・セナ以来。マシンやコースの安全面が格段にレベルアップし、ドライバーが大怪我をするケースも減ってきていたが、まだまだF1全体で改善しなければならない点があることは間違いない。
現役時代はマルシャで参戦する傍らでフェラーリの育成ドライバー枠として将来有望なドライバーと注目されていたジュール。早過ぎる死に、家族は声明で「これまでジュールは困難と闘い続けてきたが、それが昨夜終わりを迎えることになった。我々家族は言い表すことができないほどの悲しみと痛みを感じている」とコメントを発表。最後に四日市市、ニースの病院スタッフをはじめ、ここまでビアンキ家族に声援を送り続けた世界中のファンに感謝の気持ちを述べた。
日本でも熱心なファンが多く、どんなマシンでも自在に操る速さをみせていたジュール・ビアンキ選手。心よりご冥福をお祈り申し上げます。
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