【SGT】2015最終戦もてぎ:逆転に次ぐ逆転のタイムアタック合戦が白熱!37号車Keeper TOM’S RC FがPP!

©H.Yoshii
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 2015年のSUPER GT第8戦もてぎ。注目の公式予選が行われた。

 朝からあいにくの雨となったツインリンクもてぎ。午後になるとさらに雨脚が強まり、ほぼフルウエットに近い状況下でQ1がスタートした。これまでGT500クラスは一発勝負のアタックに各車が集中し、セッション開始から数分は誰もピットアウトしないことが多かった。しかし今回はウエットでの予選のため、少しでもベストなコンディション下でタイムを出そうとグリーンシグナルと同時に全車一斉にピットアウト。時間いっぱいまでタイムアタック合戦が繰り広げられた。

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 上位8台に絞られるQ1だが、いきなり波乱が発生する。前回のオートポリスで優勝し、2ポイント差でランキング2位につけるNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)が走り出しからタイムが伸びず低迷。松田も諦めずに繰り返しアタックを続けるが終盤になって雨脚が強まりタイム更新できず。なんと12番手でQ2進出を逃してしまう。同じミシュランユーザーでランキング4位のNo.46 S Road MOLA GT-R(本山哲/柳田真孝)も13番手でQ1敗退となった。

 一方、ランキング首位のNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)は安田が序盤に好タイムをマークし6番手で通過。チャンピオン争いの可能性が一番高いトップ2台の明暗がくっきり分かれる形となった。

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 続くQ2も、最初から最後までトップタイムが目まぐるしく変わる状況。その中でも序盤から速さを見せたのはNo.37 Keeper TOM’S RC F(アンドレア・カルダレッリ/平川亮)、No.36 PETRONAS TOM’S RC F(伊藤大輔/ジェームス・ロシター)のトムス勢。周回を重ねるごとにトップタイムを更新し合う状況に。残り2分というところで37号車の平川が1分49秒738を叩き出し、暫定トップを奪う。さらに2番手に雨に強いNo.64 EPSON NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バケット)が1分49秒863で続いた。両者とも最終アタックでタイムの更新ができず、これで順位決定かと思われたが、最後の最後でNo.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也)の伊沢が前半セクターで全体ベストをマーク。大逆転でのポール獲得に期待も高まったが、最終セクターで詰めることができず、0.243秒足りず3番手に。この瞬間、37号車の今季2回目のポールポジションが決まった。

 2番手には64号車の中嶋/バケット組、3番手には100号車の山本/伊沢組が続いた。またランキングトップの12号車は5番手だった。

 雨の予選で強さを発揮した平川は「想定していたより雨の量が多かったですが、クルマもタイヤも良かったのでPPを取れました。明日は精一杯のレースをしてシーズンを終えたいです」とコメント。明日もそのまま逃げ切ることを誓った。

 一方、悲願の初チャンピオンに一歩近づいた12号車のオリベイラは「余計なことを考えずにプッシュすることに集中していた。難しいコンディションで大変だったけど、5番手は悪くないポジション」と冷静な表情をみせていた。

 注目の決勝レースは15日13時40分にスタート。いよいよ2015年のGT500チャンピオンが決まる。

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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