【ビギナー観戦塾】今からでも間に合う!初めてのSUPER GT観戦(2016Ver)「Part.2:知っておくと役に立つ!SGTルール」

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いつもビギナー観戦塾をご覧いただきありがとうございます。
今回も初めてSUPER GTを観戦する方向けの、紹介記事をお届けしたいと思います。

第2弾では、ちょっと中級向け…の内容になりますが、昨年までレースを観ていても「???」ってなるようなSUPER GTならではの細かいルールについてご紹介していきたいと思います。

多分、観戦経験者の皆さんも「これどうだったっけ?」と、観戦しながら疑問にもったことがあるようなものをピックアップしてみました。是非ご活用ください!

今からでも間に合う!初めての2016SUPER GT観戦(1)「国内で最も人気のあるレースを観に行こう!」

【公式予選のルールは?】
以前は1台ずつタイムアタックを行う「スーパーラップ」という方式も採用されていましたが、現在では全戦2ラウンド制のノックアウト方式が採用さています。

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<ノックアウト方式とは?>
F1やスーパーフォーミュラ、またインディのロードコース予選など世界中でスタンダードになり始めている予選方式の一つです。予選セッションの中に2~3ラウンドの細かいセッションが設けられ、下位のチームが振るい落とされていくというものです。F1やSFでは3ラウンド制ですが、SGTの場合は両クラスとも2ラウンドで行われます。

なお予選に関してはGT500、GT300それぞれで時間が設けられクラス毎で別々に走ります。

『予選Q1』
GT300(15分)
→上位14台がQ2進出!15位以下はグリッドが決定。。。←※今年からQ2進出台数が変更!
>>インターバル5分<<
GT500(15分)
→上位8台がQ2進出!9位以下はグリッドが決定。。。

『予選Q2』
GT300(12分)
→ポールポジション~13位まで決定
>>インターバル8分<<
GT500(12分)
→ポールポジション~8位まで決定

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※ポールポジションの特典※
まず、今年から予選Q2でトップタイムを記録したチームにはPPボーナスとして1ポイントが加算されることになりました!これによりシリーズチャンピオン争いの行方も大きく変わってきます!

決勝スタート前のグリッド試走(分かりやすく言うとコース入場のようなものですね)では、両クラスのポールポジションマシンは一番最後にコースインとルールで決まっています。ピット出口で待機し全車がピットを離れた後にオフィシャルの指示で1台ずつコースイン。

詰めかけた数万人の観客の視線を独り占めできるという、ポールポジションの特権でもあります!現地観戦の際は、ぜひこの瞬間にも注目してみてください!

【ドライバー交替ができるタイミング】
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Part.1でも触れましたが、SUPER GTでは必ず2人のドライバーで1レースを走らなければいけません。そのため、途中にドライバー交替を行うのですが、きっちり半分で2人にわけなきゃいけないのか?1周さえ走れば後はもう一人のドライバーに任せていいのか?疑問に思う方も多いと思います。

これもちゃんとルールが決まっており、両ドライバーともレース全体の3分の1は最低でも走らなければいけません。

例えば、53周の場合は18周以上、82周の場合は28周以上を片方のドライバーが走らなければいけません。

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とは言っても、基本の戦略は大体中間点での交替が主流になりますが、何かアクシデントがあったり、天候変化等でタイヤを換えなければいけない場面が発生した時は一緒にドライバー交替を済ませるためにタイミングを早めることもあります。

レース前にあらかじめ発表される周回数をもとに計算しておけば、より深くレース観戦できるかもしれませんね!

【セーフティカーって?】
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SUPER GT以外にも世界中のレースで必ず「セーフティカー」のルール。時には決勝結果を大きく左右する存在でもあります。よくフォーメーションラップの先導車として登場することが多いですが、実際の運用ルールについて詳しく知らない方もいらっしゃると思いますので、ご紹介していきたいと思います。

<そもそもセーフティカーとは?>
決勝レース中に、アクシデントが発生してレース続行が困難になった場合。昔のルールなら「赤旗」を出してレースを中断させますが、そうすると再スタートへの手順や有効な順位など、それはそれで細かいルールがありますし、レースを一度止めてしまうと再開させるまでに様々な手続きが必要になります。

そこで導入されたのが「セーフティカー」です。コース全域を追い越し禁止状態にして、トップのマシンの先頭にセーフティカーが入り、速度を厳しく管理。これにより、コース内を安全な状態にしてアクシデント車両の回収などレース再開可能な状態に戻すことができます。つまりレースを止めることなく安全な状態に戻すことができるのです。

もともと、アメリカのインディカー・レースで「フルコースコーション」として導入されていて、F1では1993年ブラジルGPで初導入。今では世界中のレースで定着しているルールのひとつです。

<SUPER GTのセーフティカー運用ルール>
まずセーフティカーが導入されると、競技車両間での追い越しは禁止になります。これによりセーフティカーを先頭にして隊列走行ができます。これが落ち着くと、メインストレートで停車し、GT500とGT300の2列になって、一時停車します。よく実況では「トップ頭出し」と言われているやつですね。

その名の通り、ここでは両クラスのトップ車両が各列の先頭に来るように調整。それより前にいるマシンは1周回って隊列の後ろにつくことができます。これにより同一周回のマシンのタイム差がなくなることになり、その後のレース展開にも影響が出てくることになります。

ここでも隊列が整ったら、GT500からスタート。その後GT300が続いていきます。これでコースがクリアになったら再スタートになります。

なお、今年からレギュレーションが変更になり、セーフティカー導入中のピット作業は一切禁止になりました。昨年までは、この頭出しができてからピットレーンオープン(ピット作業可)となっていましたが、そうすると2015年第6戦SUGOの時のようにピットが大混乱してしまうので、その対策だと思われます。

何れにしても、セーフティカーはレースの展開、レースの結果を大きく左右する存在と思われがちですが、安全にレースを進めていく上ではなくてはならない存在でもあるのです!

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いかがだったでしょうか?
この他にも、いろいろなルールが厳しく定められているのがSUPER GT。ルールを知ることで、より観戦も楽しめるのではないかと思います。

次回は、「実際にサーキットに行ってレース観戦しよう!」ということで、現地でのSUPER GT観戦をさらに充実させるためのポイントをご紹介していきたいと思います!

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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