【SF】2016第7戦鈴鹿:石浦か?国本か?関口の大逆転か?それとも…気になる決勝レースの行方は

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

いよいよ2016年のチャンピオンが決まるスーパーフォーミュラ。29日の予選では石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING)が2レースともポールポジションを獲得。逆転チャンピオンに向けて大きく前進した。

昨年のチャンピオンである石浦。今季も序盤戦から速さをみせていたが、不運もあって思うようにポイントを稼げず。前回のSUGOではチームメイトの国本雄資とともに、大苦戦を強いられノーポイントに終わった。今回の鈴鹿では対策をしっかり施しフリー走行からトップタイム。予選Q2では国本の先行を許すも、Q1とQ3でトップ。これで2ポイントを稼ぎ、暫定ではあるがランキング4位に浮上した。

それでも首位の関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)との差は7ポイント。自力逆転のためには2連勝が条件だったが、その関口が予選では低迷し13番手に後退。抜きにくい鈴鹿とスプリントのレースフォーマットを考えると挽回は難しい。Race1ではフロントローをわけあった国本とともに逆転する可能性が高いとみられている。

予選後も追いかける立場ということもあって昨年より気楽と語る石浦。レースウィーク開幕前は9ポイントあった差をひっくり返す展開もありそうだ。

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その最大のライバルとなりうるのがランキング2位の国本。予選では2レースとも石浦に負けたものの、ポイントでは2.5ポイントリードしており、優勝争いに絡んでいければチャンスは十分にあると言える。昨日の記者会見でも「絶対チャンピオンをとりたいです。そのために1年間がんばってきたので」と、タイトル獲得への思いは人一倍強い。

特にフロントロースタートとなるRace1で石浦をしのぐスタートダッシュを決め、トップに立てれば流れは大きく変わっていくかもしれない。チームメイトとの直接対決を制することができるか。ここが注目ポイントとなるだろう。

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そして、予選ではまさかの苦戦を強いられた関口。2レースとも13番手スタートで、大量得点のチャンスがかなり厳しくなってしまっている。「見ての通り厳しいですが、やれるだけのことはやります」とコメント。自分が持っているもの全て出し尽くして、どうなるか…という状況だ。

しかし、まだ可能性がなくなったわけではない。実は2012年に中嶋一貴が初チャンピオンに輝いた時も、予選Q2で敗退し、同じような後方グリッドからのスタート。Race1はノーポイントに終わったものの、タイヤ交換義務があったRace2で1周目にピットストップを敢行。この作戦が功を奏し、大逆転でトップに躍り出て、チャンピオンを獲得したのだ。

13番手からミラクルを起こすことができるか。今日こそ関口らしいアグレッシブな走りが求められることになりそうだ。

このほかにもアンドレ・ロッテラー、中嶋一貴、ストフェル・バンドーンなど計10人がタイトルの可能性を残しているという史上稀に見る大激戦。Race1は9時45分からスタートしピット義務なしの19周。Race2は14時45分からタイヤ交換義務ありの35周で争われる。

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【SF最終戦ポイントシステム】
1位:8ポイント
2位:4ポイント
3位:3ポイント
4位:2.5ポイント
5位:2ポイント
6位:1.5ポイント
7位:1ポイント
8位:0.5ポイント

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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