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佐藤琢磨 ファンクラブイベント「Takuma Club Meeting 2009」で現状ついて語る

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[写真:局長@TNN]

11月21日(土)毎年恒例となったファンクラブイベント「Takuma Club Meeting 2009」が都内で開催され、ドライバーとしての復帰を目指している佐藤琢磨が、イベント前に現在の状況や今後の可能性について語った。

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Q:日本に帰国したのは

鈴鹿の後一ヶ月くらいで、ちょうど一週間前帰国して、このイベントがあるので帰国は決まっていたのですが、一週間前に帰国すると決まったのは鈴鹿の後かな。
忙しいというか過密スケジュールの一週間。ほとんどが来年の交渉などのビジネスミーティングでしたね。

Q:感触としては

今は交渉の最終段階で、今月末である程度の方向性が出るかなと。
クリスマスになるとヨーロッパも完全に麻痺してしまうし、やっぱり今年中に方向性を定めて、動きたい。
1月からはそれに向けて100%の力でいきたいので、今この数週間が勝負になると思います。

Q:プライオリティとしてF1復帰は

鈴鹿の時もちょっとお話したのですが、とにかく第一線で復帰することを第一目標に持っていて、もちろんF1とインディカーシリーズと、僕としては同じ比重で準備を進めているのですが、F1に関してはこれまで6シーズンプラス走ってきた、自分のいたカテゴリーですから、とにかくそこで中途半端な状態でシーズンが終わってしまっているのできちんと走りたいし、F1に復帰することは大きな目標です。
来年は必ずレースに復帰したいです。F1に関して言えば、2月までテストがないので大幅に準備が遅れるということはないと思います。
ただし1月の状態でも決まっていないということは避けたいですね。
だからどちらかが準備が間に合わなくなってしまうということは避けたいので、例えばインディカーのテストも12月から始まるし当然年明けにもあるので、そちらの方でシーズンインに向けて準備不足になることは避けたいですね。
ただそれでF1復帰の動きを逃すこともしたくないし。11月末から12月にかけての動きは大きそうな気がします。
気持ち的には年内に決めたい。まあ、僕だけの気持ちじゃないですけど(笑) たぶん相手というか交渉先のチームにとってもおそらく年内には決めて、動きたいと思います。
去年のモナコの時からこんなに時間が掛かると思わなかったし、可能性はゼロじゃないし、自分自身はレースするつもりでやってきてますけれども、こればっかりは全く何もないっていう可能性も否定できないし。そうは思いたくないので、今できることを精一杯続けて12月に良いニュースが飛び込んでくればいいなと思います。
今年はF1自体のルールが、シーズン中とシーズンが終わってから翌年の2月までテスト禁止が決まっているので、最初に乗るのは他のドライバーと同じ2月からになるし、インディカーシリーズにしても、おそらく1月か2月のテストからになるんじゃないかと考えてます。
去年の東京のファンクラブミーティングの時は、テストが急に飛び込んで急遽日程を変更してもらって、ファンのみんなにもスタッフにも迷惑をかけたけども、トロロッソの3回のテストを通して、チーム内も外も自分自身も誰もが2009年のシーズンはいけると信じてたし、そういう流れだったんだけど結局今年レースはできなかったんですが、具体的にテストをしてそのチームに絞って年末を迎えるというのと、今年はやっぱり違いますよね。
ここと交渉してっていうのは目に見えない状態。といってもシートが空いてるところは決まってますから、ある程度見通しはつくと思います。仮に年内に復帰が決まったとすれば、見方によっては今日本とF1の繋がりの線がどんどん細くなっているところなので、応援やサポートをしてくれる方たちにとって、すごくシンプルに1本応援を受けられる立場になれるので、分散しなければならなかったところがひとつになると言う意味ではいいのかもしれない。全体的には今の経済状況の中では、本当に今たくさんの方たちが応援してくれている訳ですが、スポンサーシップを受けるのが厳しい状態で僕がチームに入ることによって、スピードであり経験でありトータルパッケージとしてプラスアルファになると感じて、僕と一緒にやっていきたいという形に最終的になればすごく嬉しいです。

Q:最終戦のアビダビGPの時は海外メディアが報じたニュースで「ロータスのガスコインが琢磨のポテンシャルを何とか引き出したいと、ラブコールを送っている」と日本のメディアは受け取っているが、なかなか信じられない?

いやいや、信じていいと思いますよ(笑)彼が嘘をいう必要はないわけだし、もちろんロータスとも交渉は続いてるし、僕が実際GPで戦った現場で同じ空気の中で働いていたガスコイン氏が、そういう形で評価してくれるのは、僕にとってすごく嬉しいこと。やっぱり中で見ているからこそ見える部分ってあると思うんですよね。特に彼の場合はもちろんトップチームでウィニングマシンを作り続けてきてというのもあるんだけど、実際スーパーアグリ時代には直接ライバルとして戦いあった仲なので、その辺りはおそらくトップチームよりも肌で感じてるのかもしれないですね。もちろん彼自身が全て決めることではないと思うので、ロータスも含めて。そのチームにとってのパッケージとして魅力的なラインナップに僕が加わればいいし。今っていうのはホント嫌ですね(笑) 早く決まってって感じで。
この1週間いろんな人に会って、すごくたくさんの応援を受けて、ずっと期待して待ってくれてるんだなと感じ取れたのは自分にとって大きかったですね。だから早く決めたいです。

Q:この不況の中でスポンサー獲得がより厳しくなった?

経済が好転するのは時間がかかることだし、日本経済の一部分に焦点を当てれば去年より若干戻ったという部分もあるのかもしれないけど、当然カテゴリーによると思うし、ただモータースポーツが直面している自動車業界の中では変わらず厳しい状況が続いているので、プラスではないですよね。特にシートの総数が減ってしまっていて、相対的に(空きシートを探す)ドライバーが増えている。もちろん新しいチームも入ってきて最終的にはトータルとして変わらないのかもしれないけど、シート争いはそり競争力を増しているし、ドライバーマーケットにも現役で経験豊富なドライバーもたくさん出てきてるので、そういう意味ではライバルも多い。
パーソナルスポンサーに関していえば、今までと同じように応援してくれるというのはすごく嬉しい。でもこれはチームスポンサーではないので、その辺りは本当に難しいと思う。まあそれは今度順を追ってという形になると思います。今この状態で何も決まってないのに、チームスポンサーレベルのサポートを受けられるっていうのはおそらく難しいですね。ただ発表に至った後には動く可能性もあるし、その為に自分が所属するチームが少しでも前進するんであればその為の活動は惜しみなくやっていくつもりだし、ポジティブにそういう話をしているところももちろんあります。パーソナルスポンサーも契約更新していないところも、物理的に不可能になるスポンサーも出てきていて、企業としては続けたいけどできなくなってしまうというところもあるので、その辺りは正しいタイミングがきた時に発表できると思います。

Q:体力づくりに関しては

正直言って部分的な体のパフォーマンスはトレーニングでできますけど、基本的にGPカーに乗っていって初めて負荷のかかる体の筋肉はあるので、とにかくF1のレースを最後にした2008年のスペインGPから基本は維持を目指してずっとトレーニングは続けてます。トロロッソに乗った時に半年間乗ってなくても体はすぐに戻ったし、テストの中で足りないと感じたところはなかったので、1年前と同じように今すぐ乗っても準備はできてると思います。ただ、これまで通りできるトレーニングはしてるけど、カートには乗ってもレーシングカーには乗れてないですね。でも大丈夫です。早く乗りたくてほんと仕方ないですね。

Q:先日の日本GPでの熱心なファンの様子には

本当に嬉しいです。ずっとサポート続けてくれているファンのみなさんには、ありがとうって言いたい。鈴鹿は自分の言葉でありがとうって言えるひとつの大きな舞台になったと思うし、バナーだったり応援グッズだったりあれだけ応援してくれるのは本当に幸せなことだと思います。今回のファンクラブミーティングも夏のカートイベントもファンの応援があるからこそ、こうしてファンのみんなに会える場所もある訳だし、なんとかして来年の現役復帰に繋げたいですね。