観戦塾 観戦塾 観戦塾
RSS MORTOR SPORTS KANSENZYUKU PODCAST flickr YouTube Facebook Follow Me MOBILE サイトマップ お問い合わせ

記事一覧

トップ > 4輪情報 > JAF Grand Prix > 【JAFGP】今年は往年の名ドライバーたちがハイブリッドカーで勝負!「レジェンドカップ」

【JAFGP】今年は往年の名ドライバーたちがハイブリッドカーで勝負!「レジェンドカップ」

今年もJAF Grand Prix FUJI SPRINT CUPでは、エキシビジョンとして往年の名ドライバーが集合して「レジェンドカップ」が開催される。

レジェンドカップ概要
http://www.kansenzyuku.com/circuitdiary/diary.cgi?no=462

16時10分からの予選に先立ち、ピットビル2階のブリーフィングルームに集合してドライバーズブリーフィングが行われ、いつもはチーム監督等を務めている名ドライバーがレーシングスーツ姿で集合。昨年同様に、笑顔溢れた“同窓会”のような和やかなムードとなった。

今回使用するマシンは、ホンダのCR-Z。来年から一般のクルマ好きが気軽に楽しめるモータースポーツというコンセプトで始まる「Honda Sports & EcoProgram」で使用されるマシンを、今回のレジェンドカップ競技車両にした。レース向けに改良されている部分はあるものの、基本的には市販のCR-Zとほぼ同じ。運転中にパドル操作を行う事で充電したバッテリーをパワーに変える「モーターアシスト」機能を稼動させ、エンジン+αの力を得る事が出来る。


[予選開始と同時にコースへ勢いよく向かうホンダCR-Z]

SUPER GTの決勝第1レースが終わった16時10分から行われた30分間の予選。各ドライバー共にハイブリッドカーでの予選に試行錯誤を繰り返し、また久しぶりの富士スピードウェイでのレースにエンジョイしていた様子。
予選は、年齢ハンデが有利に働き、No.100高橋国光がポールポジションを獲得。純粋な1周あたりのタイムではNo.6黒澤琢弥が2分16秒840と他を圧倒する速さを見せた。

★★ハイブリッドカーでのレース=新たなモータースポーツの始まり★★
予選後、記者会見に出席した高橋国光と黒澤琢弥。記者からの「今回、ハイブリッドカーでのレースということで、まず予選を終えられましたが、何か工夫して走った点はありましたか?」という質問に対し、両ドライバーは非常に興味深い回答をしてくれた。

No.100高橋国光
「(これも時代が流れ、変化している表れだと思います。今回のクルマは一般の方、女性の方など、誰でも参加できる、扱いやすいクルマだと思います。さらにハイブリッドカーは頭を使って走る事が重要で、ただコーナーを速くするために攻めていては、色々とロスが生まれてタイムが伸びません。どこで一度バッテリーを充電する周回を作って、そのモーターパワーを上手く利用しながらアタックを行う。ハイブリッドカーは新たなモータースポーツを生み出す存在になってくれればと思います。
でも、今日の予選はタイムとか速さというよりも、とにかくエンジョイさせていただきました。」

No.6黒澤琢弥
「私は普段からトヨタのプリウスに乗っています。そのためモーターパワーの使うことについては色々イメージできましたが、CR-Zとプリウスのパワーの出方や操作方法が違ったので30分間で色々試しながら、最後にタイムアタックをしました。自分たちが現役の頃のように、ひたすら飛ばすだけでは、このレースは勝てません。富士スピードウェイでは、コースの3分の1程度しかモーターアシストを使えないので、どこかで充電する周を作って、充電満タンにしたところで再びタイムアタックをするという予選でした。アマチュアの方にとっては扱いやすいしコストも抑えられるレースだと思うし、逆にプロにとっても限られた状況下で限界にチャレンジすることができるクルマなので、底辺が広いレース・クルマになっていけばと思います。」

確かに、今のモータースポーツは“速さ”重視のレースが主だったのが、いかに効率よくゴールまでマシンを運ぶかが、勝敗の鍵となる“レース戦略”に注目が集まっている。その点、このCR-Zは「いかに燃費よく勝つためには?」という風に、速さ以外の要素も考えなければならない。

これが来年以降の“新たなモータースポーツ”につながっていければと思う。

『記事:吉田 知弘』