【SUPER GT】2024第4戦。GT500は8号車ARTA、65号車LEON AMGが見事な戦略で逃げ切り勝利!

  • 2024/9/18
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SUPER GT Rd.4 富士スピードウェイ
Rino Onodera

約2カ月間のインターバルを挟み、2024AUTOBACS SUPER GT Rd.4『FUJI GT 350km RACE』が、8月3〜4日に静岡県の富士スピードウェイにて開催された。舞台となる富士スピードウェイは今季2度目となるが、5月のゴールデンウイーク中は3時間争われるという時間制での実施に対して、今回は350kmと距離が定められている。

夏休み期間ということもあり、会場には多くのファンが会場に足を運んでいた。スーパーGT車両のウイーク初走行となった8月3日(土)は、朝から強い日差しが差し込み、晴天に恵まれた。午前9時より開始される公式練習の前には、6月7日に亡くなったチーム・タイサン代表の千葉泰常氏への黙祷が捧げられた。

そして迎えたセッション、序盤はGT500・GT300ともに少し走行してはピットインを繰り返し、各チームがセットアップに集中している様子だった。開始から45分頃になると、#39 DENSO KOBELCO SARD GR Supraがダンロップコーナーの先でマシンを止め、車両回収のために赤旗中断となった。

再開後には大きなクラッシュや赤旗中断などはなく、公式練習は終了。GT500では公式練習と専有走行ともに#64 Modulo CIVIC TYPE R-GT(伊沢拓也/大草りき)がトップをキープし、ダンロップタイヤの速さを見せた。2番手には#100 STANLEY CIVIC TYPE R-GT(山本尚貴/牧野任祐)が続き、ホンダ陣営がワン・ツーを独占した。

SUPER GT Rd.4 富士スピードウェイ
RIno Onodera

GT300は#56 リアライズ日産メカニックチャレンジ GT-R(佐々木大樹/J.P.デ・オリベイラ)が公式練習で首位に。続く専有走行では、#4 グッドスマイル 初音ミク AMG(谷口信輝/片岡龍也)がトップタイムをマークして終えている。

続く午後の公式予選は14時25分よりスタート。しかし、コース上に漏れていたオイルの処理によるディレイが発生し、14時30分より開始された。それにより、GT300クラスのB組における予選Q1はウエットフォーマットで実施されることがアナウンスされた。また、GT500クラスに関しては通常と変わりはなく、今季から採用されている予選方式である“タイム合算”での勝負となった。

【GT500】初優勝狙うホンダ・シビックがトップ3を独占し、速さを誇示。8号車ARTAが今季初ポール獲得

朝の公式練習では、直線スピードが速いホンダ陣営がワン・ツーを独占したが、続く公式予選でもその速さは健在だった。午前に続いて酷暑となり気温33度、路面温度54度まで上昇したが、セッションが進むにつれて上空は雲が増え、所々では風も吹いて涼しさも感じられた。

GT500クラスの予選Q1では、まずは朝にスピンがあった39号車DENSOの中山雄一が1分28秒台へ突入させる。各車続々とウォームアップを終え、終盤に向け徐々にタイム合戦が繰り広げられた。100号車STANLEYの牧野任祐が1分28秒026を叩き出すと、#16 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #16の大津弘樹が1分28秒356と2番手に食い込む。

しかし、ニッサン陣営である#12 MARELLI IMPUL Zのベルトラン・バゲットが1分28秒316と公タイムをマーク。ホンダ陣営の牙城が崩されたかと思いきや、午前に首位発進を決めた64号車Moduloの大草りきが1分28秒133と100号車に続き、#8 ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GT #8の松下信治も3番手に入り、トップ3を占めた。

いよいよポールシッターが決まる予選Q2では、64号車Moduloの伊沢拓也が真っ先にタイムを記録し、2周連続アタックでが1分28秒572まで縮める。そこに#38 KeePer CERUMO GR Supraの大湯都史樹が1分28秒529で2番手に、#14 ENEOS X PRIME GR Supraの福住仁嶺も3番手に食い込み、トヨタ陣営も上位に食い込み始める。

SUPER GT Rd.4 富士スピードウェイ
Rino Onodera

しかし、終盤にはホンダ陣営も最後のアタックラッシュが始まる。8号車ARTAの野尻智紀がまずは1分28秒160でトップタイムをマークすると、チェッカー間際には1分28秒135まで短縮させ、圧倒的速さを示した。100号車の山本は1分28秒651も2番手に続き、予選Q1とともにホンダがトップ3を独占する結果となった。

これにより、8号車ARTAがポールポジションを獲得。松下にとってはGT500クラス初ポールとなり、喜びを見せていた。予選ではホンダ祭りとなったが、トヨタ陣営の38号車KeePerが4番手に食い込み、上位独占を阻止。さらに6番手には12号車MARELLIが入り、ニッサン陣営の最上位グリッドとなった。

【GT300】65号車LEON AMGが今季2度目のポールポジション獲得

公式予選でまずは、GT300クラスの予選B組からアタックが開始し13台が出走。まずは#65 LEON PYRAMID AMG の篠原拓朗がトップタイムをマークしたものの、四輪脱輪でタイム抹消となってしまう。ところが、ふたたび1分38秒195をマークして首位に立つ。

しかし、#61 SUBARU BRZ R&D SPORTの山内英輝がチェッカー間際に、1分38秒195を叩き出しトップ通過。スバル応援席も一斉に盛り上がりを見せた。3番手には56号車リアライズが食い込んだ。

続くA組のアタックでは、まずは#6 UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIRのロベルト・メリ・ムンタンが1分38秒774でトップタイムをマーク。しかし、セッションが進むにつれてアタック合戦が激化。#11 GAINER TANAX Z、#88 JLOC Lamborghini GT3がタイムを上げるなか、前戦ウィナーの#777 D’station Vantage GT3が首位でアッパー16進出を決めた。

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ランキングトップのmuta Racing GR86 GTは、ウエイト量のこともありタイムが伸び悩み、ロワー17に進出となってしまった。予選Q2となる“ロワー17”では、#18 UPGARAGE NSX GT3の小出峻が1分38秒51マークし、最上位となる17番グリッドを獲得。2号車mutaは18番グリッドとなった。

そして、ポールポジションを決める“アッパー16”では、777号車のチャーリー・ファグは速さを見せたが、65号車の蒲生尚弥が1分37秒764で今季2度目のポールポジションを獲得。2番手には今回からランボルギーニ・ウラカンGT3 エボ2を投入した#87 METALIVE S Lamborghini GT3が続いた。

3番手にはチェッカーラップでさらにタイムを縮めた#4 グッドスマイル 初音ミク AMGが入った。777号車は4番手、#88 JLOC Lamborghini GT3は5番手、56号車リアライズが6番手に続いている。

予選では好天のもとでGT500・GT300ともに激しいアタック合戦が繰り広げられた。決勝日となった8月4日(日)も予選日を上回る観客を集客。朝から強い日差しがコース上を照すなか、ピットウォークやドライバーアピアランスを経ていよいよ決勝レースの時間帯へと迫る。

SUPER GT Rd.4 富士スピードウェイ
Rino Onodera

13時からスタートした20分間のウォームアップ走行を終えると、いよいよグリッドへとマシンを運び、スタートに向けて進行開始。夏休みスペシャルと題し、特別ライヴも行ったFIELD OF VIEWの浅岡雄也さんによる国家独唱でレーススタート時間を迎え。ここから各クラスの熱いバトルが幕を開けていく。

【GT500】8号車ARTAが完璧なレース運びで今季初優勝。ホンダ・シビックが悲願の初優勝でワン・ツー独占

決勝は気温35度、路面温度56度の炎天下の元でスタート。オープニングラップでは8号車ARTAの野尻、100号車STANLEと64号車Moduloがトップ3を固めたまま好発進を決め、早々から盤石の布陣を築いていく。そのなか、38号車KeePerがそのまま4番手を維持していた。

その後方では12号車MARELLIのベルトラン・バゲット、そして14号車ENEOSの福住が各5番手、6番手とポジションアップ。13周目には福住がバゲットを攻略し、スープラが4番手、5番手と2台体制でホンダ勢を追う展開となった。

SUPER GT Rd.4 富士スピードウェイ
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そして、勢いを見せる福住は38号車KeePerの石浦宏明に21周目の1コーナーで4番手に浮上。さらに酷暑も相まってダンロップタイヤにやや苦しみ始めた64号車の伊沢拓也をも27周目にパスし、表彰台圏内まで這い上がり、序盤から好ペースを披露。

すると、ダンロップコーナーでGT300の車両がストップしたことにより、フルコースイエロー(FCY)が発動する。そのタイミングから各車は少しずつピットを済ませ、ステアリングを各次のドライバーへと託していく。

35周目にトップを走る8号車ARTAがピットに入ると、14号車ENEOSも同ラップでピットイン。8号車ARTAは42.3秒の作業静止時間で松下を送り出し、完璧なピット作業を終える。ところが、14号車ENEOSの大嶋和也は、アウトラップで38号車KeePer大湯の先行を許すこととなった。

各チームがピット作業を済ませてレースは後半戦へと入っていく。トップは変わらず8号車ARTAが続き、2番手の100号車STANLEYもややギャップを縮める場面も見られたが、わずかに届かず。さらに後方では、3番手の38号車KeePer、4番手の14号車ENEOSがバトルを繰り広げていた。

セッション終盤頃には分厚い雲が上空を覆い始め、あたりはやや薄暗くなり始めた。一時的な雨の心配もされていたが、計77周によるって争われた決勝レースはドライコンディションのままチェッカーまで進んだ。一度もトップを譲ることなく完走を果たした8号車ARTAが見事逃げ切り、トップチェッカーを受けた。

2位には100号車STANLEYが入り、シビック・タイプR-GT初優勝をワン・ツー・フィニッシュで達成した。結果的に、直線を得意とするホンダ陣営が、週末を通して富士スピードウェイを制することとなった。

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3位には38号車KeePerが入り、3年ぶりの表彰台を獲得。4位にはレース序盤に速さを見せた14号車ENEOSが入り、わずかに表彰台には届かなかったものの好走を披露。また、5位には12号車MARELLIが続き、ニッサン勢最上位となった。

【GT300】65号車LEON AMGがFCYを見事見破りポール・トゥ・ウイン。4号車初音ミクも2位に続き、メルセデスがワン・ツー

GT500クラスのレースがスタートし、後方ではGT300クラスも続いて続々とスタートを切っていく。65号車LEON AMGの篠原がポールポジションをキープしたまま首位で1コーナーへと飛び込んだ。後方には87号車METALIVE、#4号車グッドスマイルの順に各車一斉に続いていく。

すると、1周目を終える頃には後方2台に接触があったようで、#9 PACIFIC ぶいすぽっ NAC AMGがピットレーン入口でマシンを止めてしまう。さらに#61SUBARUも車両のリヤにダメージを負い緊急ピットインを余儀なくされてしまう。

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早々から少々荒れた展開となったが、レース28周目にはさらに#25 HOPPY Schatz GR Supra GTがダンロップコーナーでスロー走行からのストップ。車両回収のためにフルコースイエロー(FCY)が導入されることとなったが、このタイミング見越して65号車LEON AMGが真っ先にピットインに成功。

それにより、大きなリードを築いた状態でコースに復帰することとなり、優勝に向けて一歩全身を見せた。蒲生尚弥がステアリングを握り、トップで戻った。その後、続々と各車がピットに入り始め、今回もタイヤ選択が別れることになった。

ほとんどがピット作業を済ませるなか、ギリギリまでタイミングを引っ張っていたのはブリヂストン勢の#52 Green Brave GR Supra GTと2号車mutaだった。52号車がタイヤ無交換に対して、2号車mutaの元には4本の新品タイヤが用意されていた。

この2台が作業を済ませたことで、GT300全車がピットイン完了し、レースは終盤戦へと入っていく。FCYのタイミングをうまく見定めた65号車LEON AMGが大きなアドバンテージを築いたまま首位をキープし、見事トップチェッカーを受けた。

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4号車グッドスマイルと56号車リアライズによって展開された2位争いは、最終的に#4号車グッドスマイルが制した。ワン・ツーにメルセデス車両が続く結果となった。4位には前戦のウイナー777号車D’stationが続き、惜しくも表彰台を逃しているが、予選と決勝ともに大健闘の走りを披露した。5位には88号車JLOC が続いた。

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