【SUPER GT】いよいよ開幕!S-GT2012年シーズンプレビュー

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いよいよ今週末、国内最大級の観客動員数を誇る人気のシリーズ「SUPER GT」が岡山県の岡山国際サーキットで開幕する。

今年もシリーズ全8戦で争われ、シリーズ前のエントリーでは昨年を上回る40台以上(GT500・GT300合わせて)のエントリーがあり、昨年以上に激しい戦いが予想されるシーズン。

今回はGT500、GT300ともに大激戦が予想される2012年シーズンのSUPER GTの見どころをご紹介していく。

【GT500:王者ニッサン勢は昨年体制をほぼ継続。クルムが久しぶりにGT500復帰】
まずは昨年のチャンピオンを獲得したニッサン勢は、今年も4台のGT-Rで参戦。チーム・ドライバー体制もほぼ継続されており、S Road REITO MOLA GT-Rの柳田真孝/ロニー・クインタレッリ組はチャンピオンナンバーの「1」をつけて新シーズンに挑む。
ニッサン勢の中で変更があったのが、昨年3勝を挙げたNo.23MOTUL AUTECH GT-R。ブノワ・トレルイエがWEC(世界耐久選手権)に挑戦するため、S-GT参戦を断念。今年の新たな本山哲のパートナーとして、ミハエル・クルムが久しぶりにSUPER GTに復帰する。本山/クルム組で2003年にもチャンピオン獲得経験があり、気心が知れているベテランの2人。昨年までFIA-GT1で活躍していたクルムだが「早くGT500でレースがしたい!」と気合十分だ。

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さらに、タイトル防衛のために、昨年最強を誇っていたGT-Rをさらにアップデート。特にエアロパーツを一新させ、2012年の開幕戦に挑む。
昨年の速さ・強さを今年も維持できるか?注目が集まる。

【王座奪還に燃えるホンダ、HSV010の大幅改良に着手し、元王者ファーマンを再び召喚】
昨年はシリーズで2勝しながらも、内容的には惨敗となってしまったホンダ勢。今まで「コーナリングマシン」として恐れられていたHSV-010GTの弱点である「ストレートスピード」の克服をメインテーマに冬季テストを重ねてきた。

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またドライバー面でもいくつか変更を加え、エース的立場にあるNo.18NウイダーHSV-010は小暮卓史と新加入のカルロ・ヴァン・ダムというコンビ。名手ロイック・デュバルを放出する形となってしまったが、この新しいコンビがどのような活躍を見せてくれるのか、期待したい。またNo.8ARTA HSV-010は、2007年のGT500チャンピオンであるラルフ・ファーマンが2年ぶりに復帰。2年目を迎える小林崇志とのコンビに注目が集まる。
この他は、昨年と変わらない体制で挑むホンダ勢。チャンピオンを取り返すためにストレートスピード向上にこだわったマシン作りをしてきた成果が問われる開幕戦となりそうだ。

【レクサス勢も体制を大幅変更。昨シーズン不振の汚名返上となるか?】
昨年は、第6戦富士の1勝のみに終わるという悔しい結果となってしまったレクサス勢。昨年のような苦い思いを2度としないために、まずはドライバーズラインナップを大幅に変更してきた。昨年と続投になるのはNo.6ENEOS SUSTINA SC430(伊藤大輔/大嶋和也)とNo.38ZENT CERUMO SC430(立川祐路/平手晃平)のみ。No.36PETRONAS TOM’S SC430はアンドレ・ロッテラーがWEC挑戦に伴いチームを離脱。代わりにホンダからロイック・デュバルを獲得し、F1経験者の中嶋一貴とのコンビとなる。2人とも実力派ドライバーだけに、どのようなレースを魅せてくれるのか、期待したい。

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また昨年3度のポールポジションを獲得したNo.39DENSO SARD SC430は石浦宏明と脇阪寿一のコンビ。昨年の予選で圧倒的な速さをみせた石浦と、豊富な経験をチームの牽引力を武器にする脇阪。こちらもライバルからは強豪として恐れられそうだ。

昨年の汚名返上となるか?開幕戦でのレクサス勢の動きも気にしたいところだ。

【大混戦のGT300クラス、王者GSRは2台体制でタイトル防衛を狙う】
昨年、大逆転で初のシリーズチャンピオンに輝いたグッドスマイルレーシングの初音ミクBMW。今年はGT300のタイトルを死守するべく、BMW Z4の2台体制で
2012シーズンに挑む。チャンピオンナンバーの「0」をつけたGSR初音ミクBMWには谷口信輝と片岡龍也が新加入。4号車のGSR ProjectMirai BMWには番場琢と佐々木雅弘がチームに復帰しての布陣。今年も「初音ミク旋風」がサーキットに吹き荒れるか?

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【今年はアウディR8にメルセデスSLSも参戦!見どころ満載のGT300】
今年、GT500クラス以上に注目を集めているGT300クラス。車両規則の見直しにより、昨年以上にFIA-GT3車両が参戦し、国内メーカーvsFIA-GT3勢の争いがより色濃くなるシーズンとなりそうだ。昨年、僅差でチャンピオンをとり逃した11号車のGAINERは、長年使用してきたフェラーリからアウディR8にスイッチ。マシンカラーも一新され、田中/平中組が再度チャンピオン獲得を目指す。この他にもあるディR8は合計4台が参戦し、メルセデスSLSの参戦も決定。昨年同様にポルシェ、ランボルギーニ、フェラーリ、アストンマーティンも継続参戦し、今年はかなり豪華なGT300クラスが楽しめそうだ。

【打倒外国車勢!国内メーカーは“話題のスポーツカー”と“ハイブリッドカー”で対抗】
その海外GTマシンに対して、国内メーカーも黙ってはいない。まずはGT500で王座に輝いたニッサン勢は「GT-R NISMO GT3」を新たにGT300クラスに投入。関口雄飛と千代勝正という期待の若手でGT300タイトル奪還を狙う。また、昨年の東京モーターショーから話題を集めていたスバルの新型スポーツカー「BRZ」もGT300仕様マシンが完成しデビューを果たす。開幕戦からどんな速さをみせてくれるのか注目が集まる。

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そして、今年のGT300クラス(国内メーカー)で最も大きなニュースだったのが、市販車で大人気のハイブリッドカーがGTマシンに変身して参戦することだ。トヨタは大人気の「プリウス」をGT300仕様に改造、aprの31号車で参戦する。開幕前のテストでは少々トラブルもみられたが、プリウス特有のハイブリッドシステムがレースでどのように役立つのか?注目したい。またホンダも現在市販されているハイブリッドスポーツカー「CR-Z」での参戦を表明。こちらは現在製作中で開幕戦投入とはならないが第4戦SUGOで登場予定だ。

この他にもレクサスIS350や、昨年いっぱいと噂されていたガライヤや紫電も継続参戦が決定している。

【今年も“エヴァ”“初音ミク”“イカ娘”などのキャラクター車が参戦するGT300】
昨年、初音ミクBMWのチャンピオン獲得やイカ娘の参入などで注目を集めた「GT300クラスの痛車」勢。昨年はサーキットでも大人気だったエヴァンゲリオン紫電は継続参戦し、アニメキャラクターを髣髴とさせるレースクイーンも各サーキットに登場予定だ。TVアニメとしても人気を集めているイカ娘は今年もLMP MOTORSPORTで「イカ娘フェラーリ」として参戦。GT500ドライバーだった井口卓人を獲得し、昨年達成できなかった“GT300クラス侵略!”を目指す。そしてチャンピオンマシンの初音ミクBMWは、前述の通り2台体制でタイトル防衛に挑む。

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今年もゴールデンウィークの富士戦を中心に、「アニメのキャラクター」をきっかけにサーキットに足を運んでくれるファンが増え、そこからSUPER GTの魅力を知ってレースファンが増えていってくれることを願いたい。

【今年もキーポイントは「タイヤ」2012年も5メーカーが戦々恐々】
昨年、GT500ではMOLA GT-Rがチャンピオンを獲得した大きな要因と言われていたのが「タイヤ」。多種多彩なコンディションで安定した性能を発揮していたミシュランタイヤの活躍が目立った2011シーズンだった。
そして今年もGT500クラスは、ブリヂストン、ミシュラン、ヨコハマタイヤ、ダンロップの4メーカーによる争いとなる。年々、各マシンの性能差やドライバーの実力差が拮抗し始めてきている中、最終的に勝敗を分ける重要なポイントとなってくるのが、このタイヤだ。

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一方、GT300もヨコハマタイヤ、ハンコック、ダンロップ、ブリヂストンの4メーカー勝負。GT300ではヨコハマ有利だった2011シーズンだが、雨になるとブリヂストンやハンコックが台頭するレースも目立った。

今年も雨のレース、真夏のレース、肌寒い中でのレースなど、様々な条件下での勝負が予想されるSUPER GT。各チームに少しでも有利に働くよう、タイヤメーカー同士の水面下でのバトルからも目が離せない。

 

いよいよ3月31日からスタートするSUPER GT。今年も最後の最後まで目が離せないバトルとドラマが始まっていく。

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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