【MSJ】白熱したメーカー対抗バトル。GTピットストップコンテストは0.1秒を争う大接戦!

2日間を通して10万人を超える方が来場したモータースポーツジャパン2012。その走行エリアで開催されたイベントの中で、昨日同様に盛り上がったのが「メーカー対抗バトル」だった。

まず行われたのは、初日に日産チームが勝利を収めたカート対決。今回はこのようなメンバーが、ガチンコ勝負の対決に挑んだ。

 

ホンダチーム:中嶋大祐、小暮卓史、佐藤琢磨
トヨタ(レクサス)チーム:嵯峨宏紀、新田守男、立川祐路
日産チーム:ミハエル・クルム、安田裕信、本山哲
スバルチーム:山野哲也、新井敏弘、山野直也

 

今回もグリッドはくじ引きで決められ、日産、スバル、ホンダ、トヨタの順でスタート。序盤は優位なレース展開を見せた日産クルムだったが3周目に順位を落とし、3位で2番手安田にバトンタッチ。しかし、ここでも見事なチームワークを見せ、トップでコースに復帰。その後は徐々に後続を引き離し、アンカー本山にバトンタッチ。一方、2位に上ったホンダチームもアンカーを務める琢磨が登場。本山を必死に追いかけたが、最終的に2人の差は縮まらず、本山がトップでチェッカー。日産チームがカート対決2連勝を飾った。

 

しかし、レース後に琢磨から「ドライバー交代時に、日産チームはルール違反をしていた」と抗議が出るなど、本番のレース同様に真剣そのもの。しかし、その表情は笑顔に満ちており、イベントならではの和やかなエキシビジョンレースとなった。

 

そして、午後にはGTピットストップコンテストがスタート。前日の対決では日産チームが勝利。20ポイントを獲得していたが、3位のホンダチームがあまりにも不利ということで、特別ルールとして今日の一発勝負で全ての勝敗を決することが決定。昨日同様に日産はNISMO、レクサス(トヨタ)はTOM’S、ホンダはチーム国光がタイヤ交換対決に挑んだ。

 

順番は昨日と同じくホンダ、レクサス、日産の順。トップバッターのチーム国光は昨日同様に右リアタイヤのナットが転がっていくハプニングが発生。それでも昨日のタイムを上回る15.2秒をマークし、残り2チームの結果待ち。

 

続いて登場したTOM’S。最初はどのメカニックからも笑顔がなく、プレッシャーがかかっている様子だったが、昨日同様にジャッキ担当の東條エンジニアを気遣った中嶋一貴がゆっくりと停車。14.2秒の好タイムで作業を終えた。

 

そして最後に登場したNISMO。会場全体が彼らの作業に注目するという普段のレースとは違う緊張感に包まれた会場内。その中でも作業の精度に定評のあるNISMOメカニックがノーミスでタイム交換を披露。そのタイムは15.2秒。これにより、2日間にわたって繰り広げられたタイヤ交換バトルはTOM’Sに軍配が上がった。

勝利が決まった瞬間、TOM’Sのメカニックは笑顔でハイタッチ。これもエキシビジョンではあるものの、本物のレース同様の喜びを見せた。

優勝したTOM’Sのメカニックには賞品として折りたたみ式自転車と大江戸温泉物語の無料利用券が贈呈された。

いつもとは違う「タイヤ交換の作業」にフォーカスしたピットストップコンテストだったが、まるで息詰まるレースを観客全員が見守っているかのような緊張感に包まれ、イベント終了後には勝者を讃える拍手が沸き起こった。

形は違うものの、お台場の特設会場が一瞬「レースが行われているサーキット」に変わった瞬間だった。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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