【SF】2014第1戦鈴鹿:リウッツィ、SFデビュー戦は粘り強い走りで8位入賞

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 13日に決勝レースが行われた全日本選手権スーパーフォーミュラの開幕戦。これまでF1やWECなどで活躍したヴィタントニオ・リウッツィがHP REAL RACINGから参戦。週末もピットウォークなどでは多くのファンにサインを求められるなど話題を集めていた。

 元F1ドライバーということで初戦からどんな走りを見せてくれるのかと期待が高まったが、予選ではスーパーフォーミュラのレベルの高さに圧倒され、まさかのQ1敗退。19台中15位と後方からのスタートとなった。決勝レースは気温17度、路面温度21度のドライコンディション。スタートから一つ一つ順位を上げ、後半にはポイント圏内をかけた8位争いに加わる。集団の中でチャンスをみつけては前にプレッシャーをかける走りを披露。特に38周目にはタイヤの摩耗で苦しんでいた前年王者の山本尚貴をスプーンカーブで豪快にパス。随所にリウッツィの持ち味が出るレース展開を披露した。

 最終的に前を走っていた国本雄資(P.MU/CERUMO・INGING)がコースオフし8位浮上。そのまま順位を守りきりチェッカーを受け、デビューでいきなりポイント獲得。開幕前のテストから不振が伝えられているホンダ勢の中で最上位フィニッシュを果たした。

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 日本でのレースカテゴリーにフル参戦するのは初めてということで、「そう簡単に結果が出るほど甘いカテゴリーではないということは承知している。でも今持っているベストは尽くしたい」とテストの時も語っていたリウッツィだったが、さすがF1経験者という着実で粘り強い走りで見事ポイント獲得。次回以降も目が離せない存在になりそうだ。

ヴィタントニオ・リウッツィ コメント(Hondaリリースより)
「Hondaのドライバーとしてポイントを獲得できたことをうれしく思っています。15番手からスタートする難しいレースでしたが、結果的にすばらしいレースとなり、心から楽しむことができました。レース中はたくさんオーバーテイクができましたし、チームが立てた戦略も完ぺきでした。当初は苦しいレースになると考えていましたが、そこから、よくばん回したと思います。Hondaとチームに心からお礼を申し上げたいと思います」

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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