【SGT】2014最終戦もてぎ:金曜公式テストはランク首位の36号車ペトロナストムスRC Fが最速

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 2014年のSUPER GT最終戦もてぎ。明日からのレースウィークに先立ち、ツインリンクもてぎで公式テスト走行が13時00分から行なわれた。

 毎年、シーズン前の岡山とシーズン中を含め、計4回開催されていたGTA公式合同テスト。今年は第7戦タイでの車両輸送の関係で9・10月に開催できず、最終戦の前日に3時間強のセッションが設けられた。

©T.Yoshita/KANSENZYUKU ©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 通常は午前と午後に2時間ずつの時間が設けられるが、今回は3時間15分のセッションを午後に1回のみ。さらに使用できるタイヤも1台あたり2セットまでと限られていたため、コースコンディションなどの様子をみて走行を始めるチームが多かった。

 サーキット入場料のみで観戦できるとあって、朝から多くのファンが来場しセッションの間も各コーナーで走行シーンの写真を押さえようとアマチュアカメラマンたちが構えていた。また11月ということもあり、15時30分をすぎると日はかなり傾き、鈴鹿1000kmのような夕暮れの中をSGTマシンが疾走するという、もてぎでは滅多に観られない光景も広がった。

©T.Yoshita/KANSENZYUKU ©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 途中、スピンやコースオフにより何度か赤旗が出たが、特に大きなクラッシュはなく16時15分にチェッカー。GT500クラスのトップはランキング首位のNo.36 PETRONAS TOM’S RC F(中嶋一貴/ジェームス・ロシター)で1分39秒460を記録した。今回はWEC参戦のため2戦欠場した一貴はチャンピオン獲得権利がなくロシターのドライバーズタイトルと、36号車としてのチームタイトル獲得に全力を尽くす。

©T.Yoshita/KANSENZYUKU ©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 2位には0.255秒差でNo.23 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)。トップから6ポイント差のランキング3位だが、ウェイトハンデとリストリクターハンデがなくなる最終戦で本領を発揮したいところ。3位にはトップから7ポイント差のランキング4位につけるNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)が続いた。

©T.Yoshita/KANSENZYUKU ©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 4位にはNo.18 ウイダーモデューロNSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也)。WEC参戦で欠場するマコヴィッキィに代わり伊沢拓也がNSX CONCEPT-GTで初レース。昨年は、ここで思わぬ苦戦を強いられた18号車だが今回は力強い走りを見せた。山本はトップから14ポイント差と厳しい状況だが地元レースだけに奮起を期待したいところ。そして5位にはNo.37 Keeper TOM’S RC F(伊藤大輔/アンドレア・カルダレッリ)。途中、90度コーナーでコースオフし赤旗の原因を作ってしまうシーンも見られたが、前半は良いペースで走行。自力での逆転チャンピオンが可能なチームだけに、こちらも目が離せない。

 こうして最終戦を前にした合同テストはランキングのトップ5がほぼ順当に上位を占める結果に。明日の予選から火花を散らす戦いが観られそうだ。

©T.Yoshita/KANSENZYUKU ©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 GT300クラスは昨年ここを制したゲイナー勢がワン・ツーを独占。1位がNo.10 GAINER Rn-SPORTS SLS(植田正幸/山内英輝)、2位がNo.11 GAINER DIXCEL SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)となった。チャンピオン争いが白熱しており、ゲイナーのメルセデスSLSとBMW勢の一騎打ちになっている。ポイント的にはNo.4 グッドスマイル初音ミク Z4(谷口信輝/片岡龍也)が有利だが、こちらも最後まで何が起こるか分からない。

 注目の最終戦もてぎ、公式予選は15日(土)13時30分から始まる。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


おすすめ記事

  1. 2019-5-12

    【2019F1日本GP】2019日本GP期間中のキャンプサイト予約受付が5月16日(木)9時からスタート

    5月19日(日)の観戦券販売開始に先立ち、レースウィーク中に利用できるキャンプサイトの予約受付が…
  2. 2019-2-23

    【2019F1日本GP】F1日本グランプリ 民間駐車場予約開始!

    2019年10月に開催されるF1日本グランプリの民間駐車場の予約が早くも始まった! 場所は、鈴鹿…

最近の記事

  1. ©️GTA 2024シーズンのAUTOBACS SUPER GT Rd.3『S…
  2. SUPER GT Rd.2 富士スピードウェイ
    Rino Onodera 2024年シーズンのAUTOBACS SUPER GT Rd.2『…
  3. Rino Onodera 2024年 AUTOBACS SUPER GT Rd.1『OKAY…
  4. Rino Onodera いよいよ、2024年シーズンのSUPER GT開幕戦が4月13〜1…
  5. 画像:鈴鹿サーキット いよいよ2024年のF1日本グランプリ開催が近づいてきました。例年より…

カテゴリー

アーカイブ

SPECIAL SITE

*

*

ページ上部へ戻る