【SF】2015最終戦:石浦宏明、悲願の初チャンピオン獲得「無事に終われて安心」

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

2015年の全日本選手権スーパーフォーミュラ。注目のチャンピオン争いは石浦宏明(No.38 P.MU/CERUMO・INGING)が制し、国内トップフォーミュラ参戦6年目で悲願の初タイトルを獲得した。

今シーズン、ポールポジション3回、優勝2回を含むポディウム4回と安定した強さを発揮し、ランキングトップで最終戦へ。初めてのシリーズチャンピオン争いということもあり、金曜から報道陣の質問も「初タイトルへのプレッシャーは?」というものばかりだったが、本人は至って冷静。「挑戦者の気持ちでやるだけです」と笑顔で語っていた。

2レース制で行われた最終戦は雨模様に。セーフティカースタートとなったRace1はスタートポジションの2番手を維持。途中、ジェームス・ロシター(No.3 KONDO RACING)と小林可夢偉(No.8 KYGNUS SUNOCO TeamLeMans)から猛追を受けるが、オーバーテイクボタンも駆使して2位のままチェッカーを受ける。しかし、ランク2位の中嶋一貴(No.1 PETRONAS TEAM TOM’S)が4位に入ったため、チャンピオン決定はRace2に持ち越しとなった。

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続く午後のRace2。ポイント圏内となる8位以上で自力チャンピオンが確定する石浦。しかし、前日の予選ではQ3でタイムが伸びず7番手に後退。一方、ライバルの一貴は4番手スタート。決して楽観視出来る状態ではなかったが、スタート直後から周りのライバルがトラブルやアクシデントで脱落。気付けば4位に浮上。後半も前後の間隔が開き、雨の難しいコンディションの中、着実を重ねチェッカーフラッグ。見事初のシリーズチャンピオンを決めた。

1年間、長い長い戦いを終え悲願の初タイトルを手にした石浦。しかし本人は今シーズンを振り返ると“あっという間”だったという。

「どちらかと言うと、ずっと勝てていなかった方がプレッシャーになっていた部分があって、第2戦の岡山で勝てて肩の荷が下りたような感じがありました。その時に赤ランプ(OTSポイントリーダーバージョン)が付きましたけど、まさか最終まで維持するとは思わなかったので、最初はチームの皆と“うわぁ〜赤ランプ付いちゃったよ!”と冗談半分に言っていました。そういう雰囲気で来られたのが良かったのかもしれません。でも、第4戦もてぎで勝ってから雰囲気も変わりプレッシャーを感じ始めるようになりました」

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「今週末もやっぱりプレッシャーはありましたし緊張もしましたが、それでもチームの皆が明るく送り出してくれたので、最後まで助けられました」

悲願の初タイトルだったが、大きく喜ぶことなく、第2戦岡山、第4戦もてぎでの優勝時にみせた満面の笑みでメディアの対応をしていた石浦。「無事に2レースを終えられてホッとしている感じです。自分の実力を出し切れなかったらイヤだなと思ったのですが、しっかり力を出すことが出来たので、無事に終われて安心しています」と、見えないプレッシャーから開放されたという安堵感に包まれていた。

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今シーズン、チャンピオン経験者が4人参戦し小林可夢偉がスーパーフォーミュラに新加入。例年にない大激戦で、毎戦目が離せないレースが繰り広げられた2015シーズンは、石浦宏明という新しいヒーローが誕生し、幕を閉じた。

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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