【HRTD2015】今季限りで引退のホンダCR-Z GT、デビューの地で“ファイナルラップ”を刻む

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 ツインリンクもてぎで行われた「Honda Racing THANKS DAY 2015」で、今季限りでGT300を引退するホンダCR-Z GTがラストランを行った。

 2012年7月にツインリンクもてぎでシェイクダウン。同月末の第4戦SUGOでデビュー。翌2013年にはTEAM無限のARTAの2台体制。その年のセパン戦ではサイド・バイ・サイドのバトルを繰り広げた。そして、そのシーズンは55号車ARTAが2勝、16号車TEAM無限がチャンピオンに。その後も、2014、2015年にも55号車が1勝ずつしている。

 しかし今年は無限がGT300から撤退し1台体制だったが、最終戦を前にCR-Z GTの引退が発表。今回のサンクスデーが現役としてのラストランとなった。

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 この日、もてぎのガレージには55号車に加えて2013年にチャンピオンを勝ち取った16号車も展示。SUPER GTファンを中心に、その最後の姿を収めようと朝からガレージの周りは人が絶えなかった。

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 そして迎えたラストランの瞬間。サーキットの大型ビジョンには計4シーズンにわたって活躍したCR-Z GTのレース映像が放映。これにはドライバーをはじめチーム関係者も、当時のことを思い出すようにモニターに釘付けになっていた。映像が終わると、55号車に乗ってスタンバイしていた高木真一がエンジン始動。相方の小林崇志がGOサインをだし、最後の1周に送り出した。

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 高木は思いっきりバーンアウトしピットアウト。CR-Z GT独特のサウンドを響かせ、一つ一つのコーナーを噛みしめるように走行。スタンドのファンからも惜しみない拍手が贈られた。ピットに帰還すると、CR-Z GTに携わった武藤英紀、中嶋大祐、野尻智紀らが出迎え、最後は16号車も交えて記念撮影を行った。

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 今までガソリン車主体だったSUPER GT界に、トヨタのプリウスGTとともに「ハイブリッドレーシングカー」という新しい風を吹き込んだCR-Z GT。一つの役目を終え、ちょうど3年半前、シェイクダウンを行ったツインリンクもてぎ。奇しくも同じコースでCR-Z GTはファイナルラップを刻んだ。

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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