【INDY】毎年恒例の琢磨クラブミーティング開催、激戦の2015シーズンを振り返る

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 アメリカのインディカー・シリーズで活躍する佐藤琢磨が、今年もファンイベント「TCM2015」を開催。集まった多くのファンに今年応援してくれた感謝の挨拶を行った。

 インディ参戦6シーズン目を迎えた今年は第14戦ミッドオハイオで参戦100戦目を迎えた琢磨。F1での通算レース数を上回り、すっかりインディドライバーという立場が定着。今年は2013年第4戦以来、約2年ぶりとなる表彰台を獲得。その他にも見どころの多いレースを随所に展開し、日本のみならずアメリカをはじめ世界中のインディファンを魅了。ただシーズン全体を通してみると苦しい1年だったことは否めず年間ランキングは14位に終わった。

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 会場の入口横には、琢磨が今シーズン着用したヘルメット、レーシングスーツに加え2位表彰台を獲得した第8戦デトロイトでのトロフィー、さらに第14戦ミッドオハイオで使用した100戦記念ヘルメットも展示された。さらにステージ上にはゼッケン14番のAJフォイトレーシングのマシン(ショーカー)も展示され、注目を集めていた。

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 まずは、映像とともに今季を振り返るトークショーでは“スコアでは見られなかった琢磨の走り”を本人が解説。各レース、各コーナーで琢磨自身が何を考えて走っていたのかを分かりやすく丁寧に解説。

 特に盛り上がったのがインディ500。スタート直後の1周目にまさかの接触に見舞われてしまい、サスペンション修復のために3周ラップダウンになってしまう。この時の接触の状況や、その後の追い上げ時の戦略も含め、リプレイ映像を使いながら振り返った。

 そして今季のベストレースとも言える第8戦デトロイト。ウエットとなったレースで様々な状況の中で順位を上げ、リスタートもきっちり決めて2位表彰台。この時はリスタートでモントーヤをインから抜いていったシーンやチェッカーの瞬間は会場からも拍手が沸き起こった。

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 その後はTCM恒例の質問タイム。来場したファンの質問に琢磨が答えるというコーナー。インディだけでなくモータースポーツを離れてプライベートな話題まで全て答え切った他、最初から最後まで軽快なトークで会場を盛り上げた。

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 また今回も2015シーズンに琢磨が着用したグッズをファンにプレゼントする抽選会も開催。ミッドオハイオの今年着用したチームウェアに加えレーシンググローブ、バイザーなどが登場。さらにミッドオハイオでの2位キャップなどレアグッズが出品。当選したファンは大はしゃぎで喜んでいた。

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 そして、TCMでは恒例であり、琢磨のモチベーション維持の原点でもあるという会場に集まったファン全員との握手会。今回は100戦を記念して限定キャップも用意され、握手会時にくじを引いて当たった方がもらえるというもの。最後の記念撮影では早速ゲットしたキャップを被っているファンの姿も多かった。

 トークショー、握手会を含め約4時間以上にも及ぶ長丁場のイベントとなったが、琢磨は終始笑顔を絶やさず、最後は今年も全国から駆けつけてくれたファンの前で感謝の挨拶を行った。

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 「自分自身まだまだ若いつもりでやっているけど、年齢は最年長に近いところまできてしいました。でも気持ちは今でも若いままで、今後も頑張っていきたいと思います。そして今年もたくさんの応援感謝しています。また、こうして皆さんの前で1年間応援してくれたお礼を言える機会を作ってくれるスタッフの皆さんにも感謝の気持ちでいっぱいです。本当に1年間、応援ありがとうございました」と締めくくった。

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 そして気になる来季については「近いうちに発表できると思います」とのこと。来季はどんな体制になるのかも、注目したいところ。たくさんの声援に見送られた琢磨だったが、最後の最後にサプライズが。握手会で配った100戦記念キャップが余ったため、最後は会場に投げ入れるとう大サービス。1年に一度、琢磨とファンが一体となって1年を締めくくるイベントは今年も大盛況のうちに閉幕した。

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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