2017年のSUPER GT開幕戦岡山。3メーカーともに新型マシンを揃えて注目が集まったGT500クラスの公式予選は、波乱に次ぐ波乱の展開に。最終的にNo.8ARTA NSX-GT(野尻智紀/小林崇志)がポールポジションを獲得した。
午前中は少し雨が残っていたものの、午後の予選は完全なドライコンディションに。まずは上位8台をかけたQ1。レース前の予想ではレクサス勢が上位独占なのではないかと思われていたが、コンディションの影響もあってか、フタを開けてみるとトップ8が0.5秒以内に入る大接戦となった。
その中でも午前中にトップタイムを記録していたNo.38ZENT CERUMO LC500(石浦宏明)がトップタイムを記録した。
しかし、その一方で波乱もあり、昨年チャンピオンのNo.1DENSO KOBELCO SARD LC500は、ヘイキ・コバライネンがQ1を担当したがアタックラップでミスがあったとのことでタイムが伸びず9番手でまさかのノックアウト。
またテストでは遅れをとっていた日産勢も、この予選で上位との差を詰めることができず、4台全車がノックアウトされ、No.24フォーラムエンジニアリング ADVAN GT-Rが11番手と陣営最高位という結果に終わってしまった。
レクサスとホンダの2陣営で争われることになったQ2では、さらに波乱が待ち構える。
通常通りタイミングを見計らってコースインし、タイヤのウォーミングアップを進めていたが、ポツポツと雨が降り始めた影響で、久々のGT500復帰となるNo.36 au TOM’S LC500の中嶋一貴がマイクナイトコーナー出口でコースオフ。そのままタイヤバリアにマシンをヒットさせてしまい、赤旗中断となった。
この時点で残り時間は1分59秒しかなく、もし再開されたとしてもタイムの更新は難しい状況。さらにマシン撤去中に雨脚が強くなりはじめ、この時点で暫定トップに浮上していたNo.8 ARTA NSX-GTピットの首脳陣からは笑みがこぼれた。
主催者の判断により、残り3分まで時間が戻されセッションが再開されるが、今度はNo.16MOTUL MUGEN NSX-GTがアドウッドコーナーを曲がり終えたところで、電気系トラブルによりストップ。これで再度赤旗が出されることになり、結局このままセッションが終了。8号車ARTAが7年ぶりにポールポジションを獲得した。
2番手にはNo.6WAKO’S 4CR LC500(大嶋和也/アンドレア・カルダレッリ)、3番手にはNo.37Keeper TOM’S LC500(平川亮/ニック・キャシディ)と、レクサス勢が脇を固めた。
今年はレギュレーション変更により、3メーカーが揃って新型マシンを導入。そして何より、新シーズンの開幕戦ということで、例年以上に注目が集まった予選日となったが、大波乱の予選順位となった。
これが明日の決勝でどのように変わって行くのか、目が離せない82周のレースとなりそうだ。
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