11時30分にスタートした2017“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレース第40回記念大会は、19時30分にゴールを迎え、No.21YAMAHA FACTORY RACING TEAM(中須賀克行/アレックス・ローズ/マイケル・ファン・デル・マーク)が優勝を飾った。
序盤からNo.634MuSASHi RT HARC PRO.Hondaと激しいバトルを展開した21番ヤマハファクトリー。2時間を過ぎても3秒以内の僅差でトップ争いを繰り広げていたが71周目のヘアピンで634番ハルクプロの中上貴晶が転倒。すぐに走行を再開したが、マシン修復のためピットインを余儀なくされ、4番手に後退してしまう。
これで、独走状態となった21番ヤマハファクトリーは、中須賀、ローズ、ファン・デル・マークが順調に周回を重ね、リードを守るのではなく、自分たちのペースを維持してゴールを目指すという昨年同様の走りを披露。117周目にはローズが2分06秒932という予選並みのタイムを決勝で記録。もちろんこれがファステストラップ。残り2時間のところでは3番手の11番チームグリーンを周回遅れにすると、5番TSRホンダにも接近。しかしドミニク・エガーターがラップダウンにされまいと、必死のライディングをみせた。
残り1時間を切って、今年の鈴鹿8耐の上位オーダーは決定かと思われたが、最後の最後にドラマが待っていた。
残り40分のところで逆バンクでアクシデントが発生し、セーフティカーが導入。21番ヤマハファクトリーは、これによりリードがなくなるということはなかったが、逆に不運に見舞われたのは2番手の5番TSRホンダ。再開直後にマシン内部から炎が上がるハプニングが発生。乗っていたランディ・ドゥ・プニエはそれに気づかず走行していたが、ピットインして修復を命ずるオレンジボール旗が振られ、緊急ピットインを余儀なくされる。
これにより、11番チームグリーンが2番手に浮上。セーフティカーの関係で同一周回に戻り、最後まで追い上げを見せた。しかし、今年も21番ヤマハファクトリーは最後まで完璧な走りを披露。最多周回数には届かなかったものの、216周を完了しチェッカーフラッグ。鈴鹿8耐史上初めて同一チームが3年連続で優勝を成し遂げた。2位には11番チームグリーン、3位には5番TSRホンダが入った。
634番ハルクプロは後半にもトラブルが発生し緊急ピットイン。最後まで好ペースで周回するも4番手と悔しい結果に。序盤に転倒を喫した12番ヨシムラは最後尾から7位まで追い上げ、チェッカーを受けた。
また注目のEWCチャンピオン争いは、ランキングトップだったNo.1SUZUKI Endurance Racingが途中転倒に見舞われ後退。1ポイント差でランキング2位につけていたNo.94 GMT94 YAMAHAが総合11位に入りチャンピオンを獲得した。
今年は4メーカーによる激戦が予想されていたが、終わってみればどのチームよりも早いアベレージで周回し、ノーミス・ノートラブルで8時間を乗り切った21番ヤマハファクトリーが40回記念の舞台で栄冠を勝ち取ることになった。
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