【F1】第3戦中国GP:プレビュー

Photo:Pirreli
[Photo:Pirelli]

今週末は国内では鈴鹿2&4レースが開催されるが、F1も第3戦中国GPが行われる。今回も中国GPの見どころを紹介して行こうと思う。

【大混戦の2012シーズン、Rd.3中国GPを制するのは?】
開幕戦オーストラリアGPはバトン、第2戦マレーシアGPはアロンソが勝利した序盤戦。昨年圧倒的な強さを見せ付けていた王者セバスチャン・ベッテルが、ここまで0勝に終わっているなど、予想外の展開にもなっている。

今年は車両規定の変更に伴い、レッドブルが昨年強力な武器としていた「ブロウンディフューザー」が禁止、これが大きく影響しているようだ。しかし、ここ中国・上海はベッテルにとっても相性の良いコースで、2009~2011年で3年連続ポールポジション(予選1位)を獲得している。
2012年のチャンピオン争いを考えると、ここ中国では何としても勝っておきたいベッテル。昨年のような圧倒的な速さを、ここ中国GPで見せ付けることができるか?注目が集まる。

【今季絶好調のマクラーレン、ハミルトンの今季初Vに期待】
レッドブルとは対照的に開幕2戦連続でフロントロー(グリッド最前列)を独占しているマクラーレン勢は、まさに絶好調。前回マレーシアではレース中の大雨で流れを崩してしまう結果となったが、今回中国GPでも強力な優勝候補になってくることは確実だ。

特にルイス・ハミルトンは、2戦連続でポールポジションをとりながらも、決勝でのレース展開が上手くいかず、勝利を掴み損ねている。さらにギアボックス交換により、フリー走行が始まる前から5グリッド降格が決定するなど、今回も不利な状況でのレースを強いられそうだ。
しかし、昨年は巧みなタイヤマネジメントでベッテル追い詰め、最後の最後で逆転し優勝を飾った中国GP。今回も決勝レースで彼の諦めない走り、そして今季初Vに期待したい。

【今年のF1は中団グループ争いが白熱!可夢偉は今季2度目の入賞を目指す】
今年は例年以上にポイント争いをかけた中団グループの争いが熾烈になっている。その中でも開幕2連戦を終えて好調なのがザウバーチーム。オーストラリアGPでは可夢偉が6位に入賞、第2戦マレーシアGPではペレスが2位表彰台と大健闘のレースをみせた。そこから2週間のインターバルを経て迎える第3戦中国GP。この好調な流れを維持して、今回は可夢偉・ペレスのダブル入賞、さらに予選でのQ3進出に期待がかかる。

【決勝レースは雨予報!?ウエットコンディションを味方につけるのは?】
気になる週末の天気予報だが、F1公式サイトによると土曜日の予選は晴れマークになっているものの、決勝レースが行われる日曜日は雨の予報となっている。決勝で雨となってくると注目したいのがフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)。前回マレーシアGPでは強烈なスコールを味方に付け、他車がウエットコンディションで苦しむ中、一気にトップを奪い独走。ドライコンディションになったレース終盤でペレスに追われることとなったが、雨天時に作った貯金がアロンソ勝利の大きな鍵となった。
そのマレーシアから2週間。フェラーリはさらなる性能アップを目指し、マシンのアップデートを敢行。雨を再度見方につけ、2連勝を狙う。

まだまだシーズンの流れが定まらない今シーズンのF1。注目の第3戦中国GPは、公式予選が14日(土)15:00から、決勝が15日(日)16:00から56周で争われる。
※表記時間は日本時間

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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