【SUPER GT】第４戦SUGO（GT500決勝）：チームルマンが9年ぶりの歓喜！ENEOS SUSTINA SC430が優勝

『撮影：SHIGE』

SUPER GT第4戦SUGOの決勝レースがスポーツランドSUGOで行われた。
昨日の予選から今朝のフリー走行まで完全なドライコンディションだったが、直前に行われたピットウォークでスコールのような通り雨に見舞われたスポーツランドSUGO。最後の8分間ウォームアップではウエット状態だったが、再び強い日差しが差し込み、フォーメションラップ開始時には再び完全ドライに戻った。ポールポジションは昨日から絶好調のENEOS SUSTINA SC430（伊藤大輔/大嶋和也）。それをMOTUL AUTECH GT-R（本山哲/ミハエル・クルム）とカルソニックIMPUL GT-R（松田次生/ｼﾞｮｱｵ･ﾊﾟｵﾛ･ﾃﾞ･ｵﾘﾍﾞｲﾗ）が囲むグリッドでスタートが切られた。

毎年波乱が起こるSUGOでのレースと言われているが、今週末の波乱はスタート直後にいきなり訪れた。PPの伊藤が加速に失敗し、それをオリベイラと本山が両サイドから挟み込んだ。その時にイン側にいたオリベイラと伊藤の2台が接触、バランスを崩して一番アウト側にいた本山にも接触し、2台ともアウト側のスポンジバリアにクラッシュ。なんと今季初勝利を目指していたGT-R勢2台が早々に姿を消すことになった。

幸い伊藤のマシンに大きな被害はなく、順調にトップを快走。2位にKeePer Kraft SC430（国本雄資/アンドレア・カルダレッリ）、3位にPETRONAS TOM’S SC430（中嶋一貴/ロイック・デュバル）とレクサス勢がトップ3を独占した。

『撮影：SHIGE』

まさかの同士討ちで意気消沈したGT-R勢だったが、昨年のSUGOウィナーでもあるS Road REITO MOLA GT-R（柳田真孝/ロニー・クインタレッリ）が意地を見せ、21周目にGT300車両の処理に手こずっていたカルダレッリとデュバルを一気に抜いて2位浮上。トップの伊藤を迫った。「タイヤの内圧を高めにしたのが裏目に出た」という伊藤はタイヤの限界を感じ36周目にピットインし大嶋にバトンタッチ。「伊藤さんの走りを見て、タイヤをセーブしながら走った」という大嶋は、最大で9.1秒のリードを築き、チームにとって9年ぶりの優勝を目指した。

しかし、SUGOはそう簡単に勝たせてはくれない。トップを走る大嶋に最後の試練が待っていた。

ピットイン直前に2位を取り返した36号車トムスの中嶋一貴が残り10周を切ったところで急接近。さらにタイミングが悪くGT300の処理に手間取ってしまった大嶋、残り5周で1.1秒差まで詰められてしまう。一時は大嶋もプッシュして引き離すが、ファイナルラップで再び0.8秒にまで迫られてしまう。バックストレートで一瞬横に並ばれかけたが、大嶋が意地でトップの座を守りきり優勝。前回チームルマンが勝った時と同じSUGOで、再び名門チームが歓喜のチェッカーを受けた瞬間だった。