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【FormulaNippon】第6戦SUGO:大雨で荒れたレースを制し、伊沢が嬉しい初優勝!
- 2012/9/23
- Formula Nippon
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フォーミュラ・ニッポン第6戦SUGOの決勝レースが宮城県のスポーツランドSUGOで行われた。
ポールポジションは今季2度目の伊沢拓也(DOCMO TEAM DANDELION RACING)。僚友の塚越広大も2位に入り、ダンデライアン勢がフロントローを独占した。しかし、昨日までの晴天とは打って変わり、今朝から雨に見舞われたSUGO。スタート前の8分間ウォームアップから雨脚が強まり、全車がグリッドについた頃には川ができるほどの大雨となった。これによりセーフティカー先導により68周レースのスタートが切られることになった。
一時は10周以上セーフティカー先導が続くかと思われたが、4周を終えたところでピットイン。5周目からレースが本格的に始まる。上位陣は伊沢、塚越、松田、一貴と順位を変えることなく進んでいく。昨日から絶好調のダンデライアン勢は雨になっても勢いが留まることなく3位松田以下を少しずつ引き離していく。
その後方で、トップ2台同様に調子の良かった7位スタートのロイック・デュバル(Team KYGNUS SUNOCO)が猛追を開始。まずは6位大嶋和也(Team LeMans)を抜くと、アンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)が早めに給油のためのピットインを済ませたため5位浮上。ファステストラップを叩きだして、すかさず中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)にも追いつき4位を狙った。
一方、14位スタートの佐藤琢磨(TEAM無限)は、序盤から粘り強い走りで少しずつ順位を上げ10位に浮上。その後SRS-Fで同期だった金石年弘をピット戦略で逆転。F1やインディで培ってきたピットを使って順位を上げていくという能力が存分に披露された瞬間だった。
レースも後半にさしかかると上位陣も給油のためのピットインで動きを見せた。まずは37周目に5位デュバルが入り、翌38周目に4位一貴がピットイン。作業時間は一貴の方が短かったが、アウトラップで思い切り飛ばしたデュバルが逆転。さらに39周目に松田がピットインするも給油リグが上手く差し込めないアクシデントでタイムロス。デュバルは一気に3位に浮上した。
45周目には大嶋、オリベイラもピットに入り給油を行うが、先頭を走るダンデライアン2台は全く動く気配なし。しかし今年のレギュレーション上、給油やタイヤ交換義務はないものの、無給油で最後まで走り切るのは現実的に不可能。一体、どのタイミングまで引っ張るのか?ダンデライアン2台の走りに注目が集まった。
そして50周目。まずは2位塚越からピットイン。12.1秒で作業を終え、3位デュバルの少し前で復帰を果たす。翌週には伊沢も給油を行い余裕を持ってコースに復帰。後は初優勝まで確実に走るのみだった。
ところが残り10周で予期せぬ事態が発生する。5位を走っていた松田の右リアタイヤが突然脱輪。最終コーナー外側でマシンを止めてしまい。安全確保のためセーフティカーが導入された。これによりトップ伊沢が築いていた8.3秒のリードは一気に水の泡になってしまう。
しかし、幸運にも伊沢と塚越の間に周回遅れのマシンが2台挟まった状態でリスタート。伊沢も冷静にダッシュを決めて、再びトップチェッカーを目指す。残り5周でのスプリントバトルが展開されたのはトップだけではなかった。65周目に5位大嶋が一貴を1コーナーで抜いて4位に上がると、その隙を突いてロッテラーも一貴に襲いかかる。結果3コーナーでTOM’S2台が接触し、ロッテラーはスピン。大きく後退しただけでなく、フロントウイングを破損してしまう。
結局リスタート後も、ミスのない完璧なレースをみせた伊沢がトップチェッカー。参戦5年目で悲願の初優勝を飾った。塚越もデュバルの猛追を振りきって2位。ダンデライアン勢がワンツー・フィニッシュを飾った。3位にはデュバル。2006年から続くSUGOラウンド全戦表彰台記録を、また一つ更新した。
パルクフェルメに帰ってきた伊沢は、マシンを降りると何度もガッツポーズ。すぐにチームスタッフのもとへ駆けより、喜びを分かち合った。
すでに優勝経験のある塚越とデュバルからも、表彰式で手荒い祝福を受けた伊沢。今回ポール・トゥ・ウィンを果たしたことで一気に11ポイントを獲得。首位一貴と6ポイント差で最終戦鈴鹿へチャンピオン獲得への望みをつないだ。
『記事:吉田 知弘』
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