【F1】第16戦韓国GP:予選レポート

『Photo:Pirelli』
『Photo:Pirelli』

F1世界選手権の第16戦韓国GPの公式予選が現地時間の13日(土)14時00分から開始された。

午前中のフリー走行に続き、ドライコンディション。気温23℃、路面温度28℃で公式予選がスタート。まず20分間で行われたQ1から、今回も絶好調のセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が1分38秒208でトップタイムを記録。2位に僚友マーク・ウェバー、3位にジェンソン・バトン(マクラーレン)と続いた。

前回、小林可夢偉が初の3位表彰台を獲得し、勢いに乗るザウバーチームは、確実にQ2進出を果たすため、Q1から今回のソフト側にあたるスーパーソフトタイヤを投入。セルジオ・ペレスが1分38秒630で4位、可夢偉が1分38秒719で5位につけた。

路面状況と各車のタイム差が今回も接近していることもあって、Q1からスーパーソフトを使うドライバーが多く、ハード側のソフトタイヤで早々とタイムアタックを終えていたフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)やルイス・ハミルトン(マクラーレン)が16・17位でギリギリで通過。Q1からトップ17台が1秒以内にひしめく大接戦の展開となった。

続くQ2は15分間で行われペレス、可夢偉のザウバー勢からコースインし、タイムアタックを始めていくが、このセッションでもベッテルの速さを留まることなく、1分37秒767でトップ通過を果たした。今回も好結果を目指してQ3進出への期待が大きかった可夢偉だが、1回目のアタックでは他車にひっかかり1分38秒594、スーパーソフトで勝負をかけた2回目のタイムアタックでは、ターン16でダニエル・リチャルド(トロ・ロッソ)がマシンストップ。またしても黄旗区間が発生した中でタイムロスを余儀なくされ、13位でQ2敗退。また上位グリッドは確実と言われていたバトンも、同じ理由からタイム更新ができず11位でQ3進出を逃した。

ポールポジションをかけた最終Q3。ここでもベッテルが1分37秒316で1回目のアタックからトップタイムを記録。このまま2戦連続ポールポジションかと思われたが、最後のアタックでウェバーが0.074秒逆転。一方のベッテルはアタック中にフェリペ・マッサ(フェラーリ)に引っかかってしまいタイムが伸びなかった。

これによりウェバーのポールポジションが確定。ベッテルも2位を死守し、レッドブル勢が2戦連続でフロントローを独占した。3位には昨年の韓国GPポールシッターであるルイス・ハミルトン(マクラーレン)。4位にランキング首位のアロンソ、5位に復帰後の初優勝が待たれるキミ・ライコネン(ロータス)と、錚々(そうそう)たるメンバーが上位グリッドを占めた。

ポールポジションを決めたウェバーは「前回のポールスタートはモナコだったけど、ミハエル(・シューマッハ)のグリッド降格による繰り上がりで手に入れたポジションだったから、今回は本当に嬉しい。チームも鈴鹿に向けてマシンを煮詰めてきて、その結果と流れで今週末も速さを見せることが出来ている」とコメント。またアタック中に不運に見舞われ、予選後には少し怒った表情を見せていたベッテルは「最後のアタック、特にセクター3でマッサが前にいて、少しアクセルを緩める必要があった。でも彼を責めるつもりはない。タイミングが悪かったね。今週末の出来には満足しているから、明日も良い結果が得られると思う。」とコメント。特に最後のアタックについて抗議を出すつもりはなさそうだ。

注目の決勝レースは日本時間の14日(日)15時00分から、1周5.621kmの韓国インターナショナルサーキットを55周して争われる。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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