【SF】2013第1戦鈴鹿:白熱のタイムアタック合戦を制し、伊沢拓也が大逆転PP!

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スーパーフォーミュラ開幕戦鈴鹿。いよいよ0.001秒単位でタイムアタック合戦が展開される公式予選が始まった。

午前中同様に晴天に恵まれた鈴鹿サーキット。グランドスタンドをはじめ、各コーナーには、開幕戦を楽しみにしていた熱心なファンが、予選開始を心待ちにしていた。

今年もノックアウト方式で行われる公式予選。全19台のうちトップ14台が次のラウンドへ進出できるQ1では、グリーンシグナルと同時にほぼ全車がコースイン。最初は1回目のタイムアタックに出かけていく。今年から新スペックとなったブリヂストンタイヤは、最初に温まり出すタイミングが遅いと言われており、各車入念にウォームアップに時間を費やしアタックに突入しようかというところでジェームス・ロシター(PETRONAS TEAM TOM’S)が2コーナー出口でスピンしクラッシュ。安全確保のため赤旗が出され、セッションは一時中断となった。ロシターには怪我はなかったものの、マシンは激しいダメージを受けてしまい、結局14番手タイムでQ2進出権を獲得するも、ロシターの走行はここで終わりとなった。

セッションが再開すると各車一斉にQ2進出をかけたタイムアタックを開始。そこで速さをみせたのがスポット参戦の佐藤琢磨(TEAM無限)。小暮卓史(NAKAJIMA RACING)、中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)に続く3番手タイムを記録。昨年とは大違いのポジションに来場した観客も驚いた様子だった。

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続く7分間のQ2でも琢磨の勢いは留まることなく、1分38秒570とトップタイムをマーク。このままQ2トップ通過かと思われたが、チームメイトの山本尚貴が0.078秒更新し1分38秒492を記録。Q2は並み居る強豪を抑えTEAM無限がワン・ツーで通過を果たした。グランドスタンドに詰め掛けた琢磨ファン、山本ファンも多く大盛り上がりだった。

そして、ポールポジションが決まるQ3。いつもはグリーンシグナルと同時にピットアウトするマシンが何台かいるのだが今回は1分たっても誰も出てこず、一瞬だけサーキットは土曜日一番の大勝負を前に緊張感が高まった。

残り6分というところで伊沢を先頭に続々と8台のマシンがコースイン。アタックラップに入ると、ここまで影を潜めていた伊沢が本領を発揮し、各セクターでも全体ベストを大きく更新。昨年のコースレコードを上回る1分38秒217をマークした。これにライバルたちも挑むが誰も破ることが出来ず、Q2で調子が良かった琢磨、山本も届かないままチェッカーフラッグ。結局、伊沢が通算3回目のポールポジションを獲得した。

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2位には小暮卓史、3位にはジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(Lenovo TEAM IMPUL)とプレシーズンテストで好調だった2人が続いた。琢磨はトップから0.364秒差の6位。残念ながらポールポジション獲得とはならなかったが、昨年のスポット参戦時を上回る予選結果となった。

注目の決勝レースは14日(日)14時30分から51周で争われる。今回の予選では伊沢がポールだったが、各車のタイム差は予想以上に僅差。決勝でも誰が勝ってもおかしくないほど白熱したレース展開になるだろう。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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