2013年のF1世界選手権は、第3戦中国GPを迎え、現地時間14日に決勝レースが行われた。前日の公式予選ではルイス・ハミルトン(メルセデスAMG)がポールポジションを獲得2番手にキミ・ライコネン(ロータス)が並び、フェルナンド・アロンソ(フェラーリ)、ニコ・ロズベルグ(メルセデスAMG)と続いた。
気温26℃、路面温度35℃。週末を通して晴天に恵まれ、決勝もドライコンディションの中でスタートが切られた。1コーナーに向けては特に大きな混乱もなくハミルトンがホールショット。2番手ライコネンが出遅れた隙にフェラーリの2台が好スタートを見せ、アロンソ、フェリペ・マッサと続いてく。
先頭のハミルトンは序盤からアロンソとマッサのフェラーリ2台に追われる苦しい展開。DRSが使用可能になりチャンスが増えた2台は5周目の裏ストレートでパス。ここでアロンソがトップに躍り出る。ハミルトンはそのままピットに入りミディアムタイヤに交換。戦列に復帰した。
今回ピレリはソフト(黄)とミディアム(白)を用意。上位陣は予選Q3で使用したソフトタイヤをそのまま履いてスタートしている。昨年までは10周前後保ったタイヤだったが、今回は早々と限界が訪れ5周目を過ぎたところから各車一斉に動き出す。続く6周目にはアロンソ、7周目にはマッサが続々とピットイン。アロンソはハミルトンの前でコースに復帰するが、マッサは再び逆転を許してしまう。これでトップに立ったのは10番手スタートのニコ・ヒュルケンベルグ(ザウバー)、2位に昨日の予選Q3はタイムアタックを回避したセバスチャン・ベッテル(レッドブル)とミディアムタイヤを選択したメンバーが上位を占めた。
1回目のピットで一旦は10位まで下がったアロンソ。上位陣のピットストップの機会を待つのではなく、自力で追い上げ順位を取り戻していく。9周目に6位に浮上すると、ポール・ディ・レスタ(フォースインディア)をかわし5位。セルジオ・ペレス(マクラーレン)を抜き4位。この間にヒュルケンベルグとベッテルがタイヤ交換を行ったため、15周を終えた所で2位まで挽回した。
残るは2ストップ作戦を進めていたジェンソン・バトン(マクラーレン)のみ。17周目にDRSが使える1秒以内まで詰め、遂に21周目に逆転に成功。自力でトップの座を奪い返し、レースの流れは一気にアロンソへと移った。
レースも30周を消化。トップのアロンソは2回目のピットストップを終え、後続に10秒以上の差を築く。2位には3ストップ作戦を進行していたハミルトン、そのすぐ後ろに3位ライコネン、4位バトンと続く展開。ここから2,3位争いが白熱していく。それぞれ戦略は違うものの、残り1回ずつのピットストップを残していた3人。先に動いたのは3位のライコネンだった。34周目に最後のタイヤ交換を済ませると、ハミルトン逆転のためにプッシュを開始。36周目に1分40秒979、37周目に1分40秒851を叩きだし、その直後にピットインしたハミルトンを逆転に成功した。
レース終盤になると変則的な3ストップで2位を走行していたベッテルが最後のタイヤ交換のためピットへ。この終盤でソフトタイヤを投入し4位で復帰。前を走るハミルトンを攻略すべく猛追した。ハミルトンも最後は周回遅れのマシンにひっかかり、その差は1秒を切る接戦となったが、何とか守りきり2戦連続表彰台を確保した。
結局、レース後半は安定した独走状態となったアロンソがそのままトップチェッカー。通算31勝目、今季初優勝を飾った。2位にはライコネン。今年2回目のポディウムで3戦連続ポイント獲得と今年も安定した速さが光っている。
これで3戦を終え3人のウィナーが誕生。ポイントランキングトップはベッテル(52ポイント)。2位ライコネン(49ポイント)、3位アロンソ(43ポイント)となっている。
次回のF1は第4戦バーレーンGP。今回も2週連続開催のため今週末の4月20〜22日に開催される。
『記事:吉田 知弘』
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