終盤まで白熱するデッドヒートが続いたGT500クラスの決勝レース。最終的にトップを守り切ったウイダーモデューロHSV-010(山本尚貴/フレデリック・マコヴィッキィ)がそのままトップでチェッカーを受け、念願の今季初優勝を飾った。
最後のピットストップでMOTUL NISMO GT-R(ロニー・クインタレッリ)に追い詰められた山本だったが、トップでコースに復帰すると、最後まで安定した走りを披露。最終的には14秒もの大差をつけてチェッカーを受けた。山本にとっては2010年のデビュー以来初優勝、マコヴィッキィにとってもGT500参戦初年度で初優勝を飾った。
ウイニングランを終えてパルクフェルメに帰ってきた山本を出向かたのはパートナーのフレデリック・マコヴィッキィと天津チーム監督。マシンを降りヘルメットをとった山本の目には涙が溢れていた。
「これまで勝てそうで勝てないレースが何度も続いて、ラスト10周は今までの悪かったレースが頭をよぎってきました。でも最後までプッシュすることだけに集中して走りました。チェッカーを受けた瞬間、真っ先にピットウォークで待つフレッド(マコヴィッキィ)とチームスタッフの笑顔が見えて、そこから涙が止まりませんでした。」と語る表情には笑顔に満ち溢れていた。
そのチェッカーをピットで待っていたマコヴィッキィも「トップに立ってからは、その位置を守ることだけに集中していた。だけど、ラスト10周はピットで見ていて緊張したね。最終コーナーを立ち上がってくる尚貴の姿が見えた時はなんとも言えないくらい嬉しい気持ちだった。このチームの一員として優勝できたことを誇りに思う。」と、こちらも満面の笑みで振り返った。
2位にはMOTUL NISMO GT-R(柳田真孝/ロニー・クインタレッリ)。3位には終盤に追い上げたPETRONAS TOM’S SC430(中嶋一貴/ジェームス・ロシター)がそれぞれ表彰台に登った。
『記事:吉田 知弘』
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