2013年のWEC第4戦サンパウロ決勝。序盤からアクシデントが多発しセーフティカーが出動するなど大波乱の展開となったが、序盤から安定した走りで周回を重ねた1号車アウディR18 e-トロン クワトロ(A・ロッテラー/M・ファスラー/B・トレルイエ)が235周を走破し総合優勝を飾った。
序盤に8号車トヨタが脱落。さらに小林可夢偉組の71号車AFコルセのマシンが炎上しストップするなど、大波乱の展開となった第4戦サンパウロ。2度目のセーフティカーがピットに戻りレースが再開されると1号車アウディに乗るアンドレ・ロッテラーが徐々にリードを広げていく。一方、序盤とは売って変わり追いかける展開となった2号車アウディ。100周を過ぎたところでエースのロイック・デュバルにドライバー交代し猛追を試みた。ところが、ここでアウディらしからぬミスが発生。142周目にピット作業を行った2号車だが、リアタイヤが確実に固定されずにピットアウト。タイヤが外れてしまうハプニングが発生してしまった。スロー走行のまま1周走行したデュバルは翌周にすぐ再度ピットインしタイヤを装着し直す。幸いリタイアという最悪の事態は免れたが大きなタイムロスとなってしまった。
先ほどのタイヤが外れた件は危険行為(アンセーフリリース)になるため1分のストップ&ゴーペナルティが課せられ、これとは別にピットレーンでのスピード違反があったとして30秒のストップ&ゴーペナルティを課せられることに。これで2号車は完全に優勝争いから脱落することになり、1号車がそのまま独走した。
最後はマルセル・ファスラーがステアリングを握り、現地時間の午後6時にチェッカー。今回もアウディ勢が強さをみせたレースとなった。2位にはペナルティなどもあったが2号車がなんとか食い込み、3位にはニコラ・プロスト、ニック・ハイドフェルドらが乗り込む12号車のレベリオンレーシングが入った。
LMP2クラスはスタートからリードを続けた26号車のG-DRIVEレーシング(オレカ・ニッサン)が優勝。LMGTE-Proクラスは71号車AFコルセが炎上した後も波乱の展開が続き、地元優勝を目指していたブルーノ・セナが乗り込む99号車アストンマーティンは他車との接触が原因でサスペンションを痛めリタイア。優勝争いは51号車AFコルセと97号車アストンマーティンの一騎打ちとなった。終盤になっても接近戦が続き、最後はわずか1.401秒差で逃げ切ったジャンカルロ・フィジケラ/ジャンマリア・ブルーニの51号車が今季2勝目を手にしている。LMGTE-Amクラスは96号車のアストンマーティンが優勝した。
『記事:吉田 知弘』
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