【F1日本GP】今年もF1日本グランプリ前夜祭が開催、一貴・大祐兄弟が夜間のF1デモ走行に挑戦!

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 今年もF1日本グランプリの公式予選が行われた後、グランドスタンドで恒例の前夜祭が行われた。18時00分と少し遅い時間帯にも関わらず、開放されたグランドスタンドには多くのファンが集まり、決勝レース前夜にも関わらず大きな盛り上がりをみせた。

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 鈴鹿でのF1開催が25周年ということ、またホンダが2015年からのF1復帰を決めたこともあり、多くのゲストが登場。まずは日本人で初めて表彰台に上がった鈴木亜久里や決勝レース前のF1デモ走行でマクラーレン・ホンダMP4/6のステアリングを握る伊沢拓也が登場。それぞれの鈴鹿F1での思い出を披露した。

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 その後、日本人初のフルタイムF1ドライバーの中嶋悟氏、そして息子である一貴・大祐兄弟が登場。そしてメインストレート上には悟氏が現役時代に乗ったロータス・ジャッド101、ティレル・フォード019が登場。なんと、この暗闇の中でデモ走行を行うというのだ。鈴鹿サーキットで夜間にF1マシンが走るというのは前代未聞。さらにティレル019に乗り込む一貴は「実は、リハーサルはやってなくって、このマシンに乗るのは今回が初めてなんですよ。」とコメント。さらに大祐も「ヘッドライトもなく、真っ暗の中で走るので、ちゃんとコースが見えるか不安ですね」と、表情こそ笑顔だったが本当に走れるのか?疑問と不安が残る表情だった。これに対し、今晩はマシンに乗り込まない父の悟氏は「タイヤが冷えているから注意しろよ!」と他人ごとのようなアドバイス。しかし、いざ1コーナーに目を向けると「本当に何も見えないんだね」と肩をすぼめていた。

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 その間に2人は父が現役時代に駆ったマシンへ。ところが、大祐が乗り込んだロータスのエンジン始動が上手く行かず、残念ながら走行を断念。一貴が乗り込んだティレルの1台のみで悟氏がフラッグを振ってスタート。勢い良くダッシュを見せた一貴は、そのまま慎重に1・2コーナーへ。するとグランドスタンドからは「本当に走っている!」と、どよめきのような歓声が沸き起こった。

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 東ショートカットコーナーから最終コーナーに姿を現すと、まさかの全開。集会を重ねる事にスピードを増していき、観ている関係者もヒヤヒヤするほど迫力のある走行を披露してくれた。

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 その後、中嶋ファミリー3人によるトークショー。1987年の鈴鹿F1第1回大会から27年を振り返り、彼らの様々な思い出話が披露された。一貴は「家で1989年のオーストラリアGPを観ながら“なんで抜けないんだよ!これを抜けば3位表彰台なのに!”と細かいことは当時知らなかったのに色んなことばっかり言っていましたね」や、大祐も「父からは良かったレースだけ何回も同じ話をされた記憶があります」など、今だから話せる幼少時代の父との思い出を暴露。これには悟氏も苦笑いで対応していた。また2018年までの開催延長に伴い、これからも鈴鹿サーキットでのF1日本グランプリが続いていくことについて悟氏は「施設は新しくしていっても良いから、このコースレイアウトだけは変えないでほしい」と、世界で最も難しいと言われる鈴鹿サーキットの伝統をこれからも絶やさないでほしいと語った。

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 こうして、大盛況となった中嶋ファミリーによるコーナーが終了。続いて、今年もモータースポーツジャーナリストの今宮純氏が登場し決勝レースの展望について解説。ここでハプニングが発生し、後ろのメインストレートで各チームメカニック対抗のマラソン大会が白熱。スタンドのファンも彼らの激走を応援してしまうなど、終始和やかなムードで前夜祭の第1部が終了した。

 続く第2部ではSUPER GTで活躍中の吉本大樹と昨年のF1日本GPで3位表彰台を獲得した小林可夢偉が登場。語り継ぎたい24レースの人気投票で1位に選ばれた昨年2012年の決勝レースを振り返った。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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