2014年のSUPER GT第5戦富士。台風11号の影響で、赤旗中断やセーフティー導入など大荒れとなったレースをNo.61 SUBARU BRZ R&D SPORT(佐々木孝太/井口卓人)が制し、今季初優勝を飾った。
昨日の予選で通算12回目のポールポジションを勝ち取った佐々木がスタートドライバーを務め、セーフティーカー先導でレース開始。3周目の本スタート以降、雨に強いミシュランタイヤを武器に後続をどんどん引き離していく。しかし、9周目に雨脚が強まりセーフティーが導入。これまで築いてきた差が一気になくなり、GT500トップが17周を終了したところで赤旗中断となった。
天候回復を待つこと30分、雨が落ち着き再びレース再開。ここで佐々木は序盤に見せた勢いを再現し、あっという間に2位のNo.3 B-MAX NDDP GT-R(星野一樹/ルーカス・オルドネス)以下を置き去りにする勢いをみせる。
本来ならレースの折り返し付近でドライバー交替をするのだが、ちょうど雨が止んで路面も乾き始めてきていたということもあり、様子をみるため佐々木が周回を重ねる。結局、レースの規定周回数の3分の2である44周を走破しピットイン。井口に交替する。
実は同じシチュエーションが第3戦オートポリスでもあった。ポールポジションからスタートし佐々木がトップを死守して交替。しかし、自分のスティントが始まった直後に遅いマシンに引っかかりペースを上げられず、No.55 ARTA CR-Z GT(高木真一/小林崇志)に逆転を許してしまった。今回は大量リードを築いた中での走行開始。井口は61号車のレギュラーに昇格して初めての勝利を目指し、そしてオートポリスでの悔しさを晴らすために1周1周を着実に走行していく。
ところが、ハーフウエットになった路面を得意としているNo.11 GAINER DIXCEL SLS(平中克幸/ビヨン・ビルドハイム)が後半で物凄い快進撃をみせる。予選ではウェイトハンデの影響をうけクラス19番手からスタートだったが、ダンロップタイヤが得意とする路面コンディションで一気に順位を上げ26周目にクラス2位に浮上。その後も、明らかに61号車より速いペースで追い上げを図っていた。
残り10周を切ったところで再び強い雨に見舞われセーフティーカーが導入。天候回復を待ったが、再び好転することはなくセーフティーカー先導のままでチェッカーが受け、61号車の佐々木/井口組が優勝を飾った。2位には平中/ビルドハイム組の11号車、3位にはNo.86 クリスタルクロコ ランボルギーニ GT3(細川慎弥/山西康司)が入った。
両者ともに昨年の鈴鹿1000km以来の勝利となったが、特に井口にとってはレギュラー昇格後の初優勝。オートポリスでリベンジを果たし、パルクフェルメでは喜びを爆発させた。
『記事:吉田 知弘』
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