【SF】2014第5戦オートポリス:ロッテラーが終始安定した走りで今季2勝目!

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 全日本選手権スーパーフォーミュラの第5戦オートポリスで14日、注目の決勝レースが行われた。晴天に恵まれたオートポリスには年に一度の国内トップフォーミュラのレースを観ようと多くのファンが来場。また併催で2輪のJSB1000も開催され、サーキットは朝から賑わっていた。

 ポールポジションは今季初となる山本尚貴(No.1 TEAM無限)。ホンダ勢の今季初優勝を目指したがスタートで大きく出遅れ7番手へ沈んでしまう。スタートした瞬間にホイールスピンを起こし、それをカバーしようとしてクラッチで調整しようとしたら逆にダッシュがつかなくなってしまったのが原因だった。

 この失速で後続は大混乱。代わりにトップを奪ったのは3番手スタートのアンドレ・ロッテラー(No.36 PETRONAS TEAM TOM’S)。2位に国本雄資(No.39 P.MU/CERUMO・INGING)がつける。国本は2周目の1コーナーで一瞬インに出かかるが結局逆転できず、その後はロッテラー主導のレース展開に。

 今回はピットの位置が通常より逆向き。SF14は給油口が右側にしかついていないため、ここでの給油は困難。これによりレース中の給油はなしで、その代わりに距離を短縮。しかし220kmを満タンで走り切るのは至難の技。序盤から燃費とタイヤの摩耗を気にしながらのレースとなった。

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 その中でもロッテラーは、序盤から安定した走りで、チームからの支持に従ったペースで走行。着実に国本を引き離していく。一方の国本は中盤に燃料の心配が早々に消えプッシュをするが、ほとんど手も足も出ないレースとなった。一方、後方では3位にジャンプアップしたジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(No.19 Lenovo TEAM IMPUL)が序盤から燃費をセーブした走りで、着実に追い上げを狙う。後半に入ると国本が徐々にペースダウン。残り5周になって燃料の心配が完全に消えるとオーバーテイクボタンを押して猛烈に追い上げるが、並びかけるまでには至らなかった。

 結局、後半は完全にひとり旅となったロッテラー。2位に12秒の差をつけチェッカーフラッグ。今季2勝目を飾った。2位には国本が入り第3戦富士に次ぐ今季2度目の表彰台、3位にはオリベイラが入りランキング首位のキープに成功した。

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 前回もてぎはF1参戦のため欠場したロッテラー。2戦ぶりの参戦となったが、その影響を全く感じさせない走りを2日間にわたってみせた。「舘監督にはF1に出る代わりに必ずチャンピオンを取れと言われているから、残り2戦はとにかく全力で戦う」とコメント。今回の優勝で26.5ポイントとしランキング2位へ浮上。次回のSUGOで首位逆転の可能性を残した。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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