【F1】2016中国GP:レースレポート

©Pirelli
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 2016年のF1第3戦中国GPの決勝レースが17日、上海インターナショナルサーキットで行われた。

 今年で13回目となった中国ラウンドは、週末を通して波乱の展開となった。公式予選では開幕2戦連続ポールポジションを獲得していたルイス・ハミルトン(メルセデス)がトラブルの影響でQ1ノックアウト。さらにギアボックスの交換も行ったため5グリッド降格のペナルティも受け最後尾からのスタートとなった。

 僚友がまさかの展開で早々に脱落するなか、2連勝中でポイントランキングもトップを快走しているニコ・ロズベルグは3セッションともに完璧なアタックをみせ今季初のポールポジション。2番手にダニエル・リカルド(レッドブル・レーシング)、3番手にキミ・ライコネン、4番手にセバスチャン・ベッテルのフェラーリ勢が続いた。

 気温21度、路面温度43度のなかでレースがスタート。2番手スタートのリカルドがホールショットを奪い1コーナー、ロズベルグもピッタリと背後に食らいついていく。2列目以降は3ワイドの接戦となり、そのなかでライコネンとベッテルが接触。ライコネンはフロントウイングを破損。ベッテルも失速し順位を落としてしまった。さらにハミルトンも後方の波乱でフロントウイングを破損してしまった。久しぶりにラップリーダーとなったリカルドだが、3周目のバックストレートで左リアタイヤがバースト。こちらも緊急ピットインを余儀なくされ、大きく後退。さらにタイヤバーストで飛び散った破片を回収するためセーフティカーが導入。序盤から波乱続きのレースとなった。

 このタイミングを利用して上位陣が続々とピットイン。これにより開幕戦での大クラッシュ以来の復帰を果たしていたフェルナンド・アロンソ(マクラーレン)が一時3番手まで浮上。再開後も、上位争いに期待が高まったが、思うようにペースが上がらず後退。レース中盤にはポイント圏外までポジションを落としてしまった。

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 相次ぐライバルの脱落があるなか、ロズベルグだけは順調に周回。レース再開後から後続を引き離す速さをみせ、1回目のピットストップを迎える頃には12秒の大差をつける。今回はソフト、ソフト、ミディアムという2ストップ作戦で中盤以降は1分40秒台を連発。これまでの2戦での強さを改めてライバルに見せつけるかのような独走劇でそのままトップチェッカー。通算17勝目で、開幕3連勝。昨年のメキシコGPから数えるとシーズンをまたいで6連勝目となった。2位にはベッテル、3位にはクビアトが続いた。

 マクラーレン・ホンダ勢は一時アロンソが上位に食い込んだが結局アロンソが12位、ジェンソン・バトンが13位に終わった。

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吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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