【SGT】2017第5戦富士:決勝レポート、ARTAが両クラス制覇!

©︎H.Yoshii

2017年のスーパーGT第5戦「FUJI GT300km RACE」の決勝が6日、富士スピードウェイで行われ、GT500クラスはNo.8ARTA NSX-GT(野尻智紀/小林崇志)、GT300クラスはNo.55ARTA BMW M6 GT3(高木真一/ショーン・ウォーキンショー)が優勝。ARTAが4年ぶりに両クラスで優勝を飾った。

曇り空の予選日から一転し、決勝前は真夏日のような暑さとなった富士スピードウェイ。決勝日は33,500人が来場。決勝レース前には、レッドブルエアレースで活躍中の室屋義秀選手によるフライトパフォーマンスを行われ、例年担い盛り上がりを見せた。

GT500クラスは、今季3度目のポールポジションを獲得した8号車がスタートからトップを死守。今回こそ速さを見せつけたいという思いで走っていた野尻が、序盤から後続を引き離していった。

©︎H.Yoshii

これを追いかけたのが、No.23MOTUL AUTECH GT-Rと、No.36au TOM’S LC500。特に今回のレクサス勢は燃料リストリクター制限が第2段階に突入し、ストレートでの勝負では不利になっていたが、テクニカルなセクター3でタイムを縮め、特に前半スティント後半では23号車に食らいつくパフォーマンスを披露した。

8号車の野尻は後続に10秒以上のリードを築いて、31周を終えてピットイン。小林崇志が後半スティントを担当する。走り出しは思うようにペースが上がらず、2台に接近されるが、リズムを取り戻すと再び7秒近いリードを築き、待望の初優勝に向けて周回を重ねていく。

一方、2番手以下は23号車がポジションをキープするが、その後方にNo.38ZENT CERUMO LC500が3番手に上がり、特に終盤は23号車の松田次生と、38号車の石浦宏明による接近戦のバトルとなったが、松田がマシンをスライドさせながらポジションを死守していった。

レースも終盤に入り、8号車の優勝が確実かと思われたが、残り5周でバックマーカーを追い抜こうとした際に、ラインを外し、あわやコースオフというシーンも。なんとか立て直すものの、タイヤカス等の影響でペースが上がらず、ファイナルラップに入るところで、23号車に2秒差に迫られるが、最後はしっかりとトップを死守しチェッカーフラッグ。8号車としては4年ぶりに優勝を飾り、ついにレクサス勢の連勝をストップさせ、ホンダNSX-GTが今季初優勝。陣営としても2015年第6戦以来、2年ぶりの勝利となった。

2位には23号車が入り、今季初表彰台。3位には燃料リストリクター制限がありながらも安定した走りを見せた38号車がつけた。

©︎H.Yoshii

GT300クラスは、こちらもポールポジションからスタートしたNo.55ARTA BMW M6 GT3が序盤から高木真一が積極的にリードを広げ、独走状態を築いていく。35周まで引っ張ってピットインし、ウォーキンショーに交代すると、後続の追い上げにも動じず最後まで安定したラップタイムで周回。見事ポール・トゥ・ウィンを果たした。2位にはNo.4グッドスマイル初音ミクAMGが入り、これでランキングトップに浮上。3位にはNo.31TOYOTA apr PRIUS GTが続き、今季初表彰台を手にした。

終わってみれば、ARTA勢が両クラスで優勝を飾り、終盤の雨で大荒れの展開となった2013年第4戦SUGO以来、4年ぶりの快挙。もちろん、両クラスでの“ポール・トゥ・ウィン”は初めてのことで、鈴木亜久里監督もパルクフェルメでドライバーに抱きつきながら喜びを分かち合っていた。

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

この著者の最新の記事

関連記事

コメント

  • トラックバックは利用できません。

  • コメント (0)

  1. この記事へのコメントはありません。

CAPTCHA


おすすめ記事

  1. 2019-5-12

    【2019F1日本GP】2019日本GP期間中のキャンプサイト予約受付が5月16日(木)9時からスタート

    5月19日(日)の観戦券販売開始に先立ち、レースウィーク中に利用できるキャンプサイトの予約受付が…
  2. 2019-2-23

    【2019F1日本GP】F1日本グランプリ 民間駐車場予約開始!

    2019年10月に開催されるF1日本グランプリの民間駐車場の予約が早くも始まった! 場所は、鈴鹿…

最近の記事

  1. ©️GTA 2024シーズンのAUTOBACS SUPER GT Rd.3『S…
  2. SUPER GT Rd.2 富士スピードウェイ
    Rino Onodera 2024年シーズンのAUTOBACS SUPER GT Rd.2『…
  3. Rino Onodera 2024年 AUTOBACS SUPER GT Rd.1『OKAY…
  4. Rino Onodera いよいよ、2024年シーズンのSUPER GT開幕戦が4月13〜1…
  5. 画像:鈴鹿サーキット いよいよ2024年のF1日本グランプリ開催が近づいてきました。例年より…

カテゴリー

アーカイブ

SPECIAL SITE

*

*

ページ上部へ戻る