2013年のF1新車発表ラッシュも中盤戦に突入。日本時間の2日(土)にはザウバーチームが新車「C32」を発表した。
チーム本拠地のあるスイス・ヒンウィルで日本時間の20時00分から発表会がスタート。その模様は今年の流行でもある「動画配信」で世界中のファンにライブで発信された。
まずはチーム代表のモニシャ・カルテンボーンが登場、「昨年は本当に素晴らしいシーズンになった。ランキング6位に上っただけではなく、前年を大幅に上回る126ポイントを獲得。表彰台も4度経験できた。今年の目標は引き続き、マシン性能とチーム力の工場を目指し、上位チームにチャレンジしたい。」と挨拶。また会場にはチーム創始者であるペーター・ザウバー氏も出席し、笑顔で発表会の様子を見守った。
そして今年のレギュラードライバーを務めるニコ・ヒュルケンベルグとエステバン・グティエレスがステージに登場。早速、新車のアンベールが行われた。
お披露目された新車C32。まずは多くのファンや関係者の注目を集めたのはカラーリングの変更。昨年までの白ベースからほぼグレイ一色といってもよいものに変更。マシン形状でも明らかな変更点があり、サイドポッド(コックピット両脇の空気取り入れ口がある部分)がスリムになっており、リアエンドも絞られた印象を受ける。
注目の段差ノーズは、横から見ると気にならないが正面から見ると段差が確認できるという複雑な形状。実際には化粧プレートを使用し本来あるべき段差は隠されているようだが、昨年のレッドブルRB8で採用されていた段差ノーズの形状を真似した化粧プレートの形状になっているようだ。
この後、両ドライバーが集まった関係者・報道陣の前で挨拶。F1ではこれが3チーム目となるヒュルケンベルグは「F1にステップアップして3チーム目となるね。これまでの経験はきっと役立つと思う。まずは限られた冬のテストでしっかりプログラムをこなして、万全の状態でメルボルン(開幕戦オーストラリアGP)を迎えたい。そして全てのレースでベストなパフォーマンスを出せるよう努力していきたい。」と意気込みを語った。
一方、念願のレギュラーシートを獲得したグティエレスは「とにかく早くテストでこのマシンを走らせてみたい。スリムになったサイドポッドは昨年までの課題を解決してくれる要素になってくれると信じている。開幕が楽しみで待ちきれないよ。」と、少し興奮した気持ちを隠し切れない様子だった。
[左:ニコ・ヒュルケンベルグ、右:エステバン・グティエレス(Photo:SauberF1Team)]
昨年、小林可夢偉とセルジオ・ペレスの2人が大活躍し計4レースで表彰台を獲得。コンストラクターズランキングも6位と好成績を収めた。残念ながら、可夢偉は2012年限りでチームを離脱。ペレスもマクラーレンに移籍し、今年はフォースインディアからニコ・ヒュルケンベルグが移籍、サードドライバーを務めていたエステバン・グティエレスが昇格し、新しいドライバー体制で新シーズンを迎える。まだプレシーズンテスト等での走りを見てみないと何とも言えないが、昨年の勢いが今年も続けば、間違いなく上位チームにとっては脅威になってくるだろう。
2月5日から始まるヘレス合同テストでの初走行が楽しみだ。
『記事:吉田 知弘』
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