【F1】ピレリが2012年F1の統計資料を発表。今季最も使用されたのはソフトタイヤ

『Photo:Pirelli』今年もF1全チームにタイヤを供給したピレリが、今季のタイヤに関するデータを発表した。

過去最多の20戦で争われた2012年シーズンは合計で31,800本(ドライ:22,500本、ウエット:9,300本)のタイヤが供給され、実際には23,500本(ドライ:21,400本、ウエット:2,100本)が使用された。その中で最も使用されたのがソフトタイヤで全体の25%。続いてミディアム(21%)、インターミディエイト(18%)、ハード(17%)、フルウエット(11%)、スーパーソフト(6%)、開発用のタイヤ(2%)という内訳だった。

ちなみに今年のドライタイヤの平均寿命はレース全体の約59%にあたる180km。昨年と比べタイヤのコンパウンドが見直されたことと、各チームともピレリタイヤのデータが蓄積されたこともあり、今年は特に各レースでのタイヤ交換回数が少なく、ドライバー1人あたり平均で1.9回だったとのこと。その中でも一番ピットストップが多かったレースは第2戦マレーシアGP(セパン)で全員合計76回、最も少なかったのは初開催の第19戦アメリカGP(オースティン)で24回だった。なお、今季のピットストップで最も速かったのはドイツGPでのジェンソン・バトン(マクラーレン)。タイムは2.31秒と、数年前では想像もつかないくらいの早業だった。

この他にもファン必見の詳細データや、「公式Twitter(@Pirelli_Media)がツイートした総数」や「2012年に発行したプレスリリースのword数」、「ピレリF1ホスピタリティで提供されたコーヒーの数」などトリビア的なデータなどが詰まった統計資料となっている。

『Photo:Pirelli』 『Photo:Pirelli』

2012年 ピレリ Formula One 統計資料
■タイヤ
・今シーズン供給されたタイヤの総数
レース用タイヤ: 31,800 (ドライタイヤ: 22,500 ウェットタイヤ: 9,300)
テスト用タイヤ: 6,600 (開発タイヤを含まず)

・レース用タイヤの内訳
スーパーソフト: 6% ソフト: 25% ミディアム: 21% ハード:17% インターミディエイト: 18% フルウェット: 11% 開発タイヤ: 2%
・使用されたタイヤの総数 ドライタイヤ: 21,400 ウェットタイヤ: 2,100
・2012年中リサイクルされたタイヤの本数:すべて (すなわち、 31,800 のレース用タイヤと 6,600 のテスト用タイヤ)
・今シーズンのドライコンパウンドの平均寿命: 180 km
・今シーズンのウェットコンパウンドの平均寿命: 140km

■サーキットとレースとテスト
・タイヤに負荷がかかる時間が最も長かったサーキット: インド(ターン10-11)
・シーズン最長のレース: マレーシア、2時間44分51秒812
・シーズン最短のレース: イギリス、1時間25分11秒288
・ピレリタイヤでの最多周回数:
ハード: 小林(798) ミディアム: セナ(869) ソフト: リカルド(1,012) スーパーソフト: ライコネン(237) インターミディエイト: アロンソ(145) ウェット: 小林(104)
・2012年の最多ファステストラップ: セバスチャン・ベッテル(決勝で5回、予選で6回)
・2012年、ピレリのルノーR30テストカーの走行距離: 7,012km
・ピレリのスタッフが今年訪れたテストトラックの数(プライベートテストを含む): 9

■ピットストップ
・年間ピットストップ総数: 957回(うち14回はドライブスルー、2回はストップ&ゴーペナルティー)
・1レースあたりの平均ピットストップ回数: 47.9 つまり、ドライバー1人あたり1.9回
・最多ピットストップのレース: 76回のマレーシア
・最少ピットストップのレース: 24回のアメリカ
・最速ピットストップ時間: 2.31秒(マクラーレンのジェンソン・バトン、ドイツグランプリ)

■オーバーテイク
・2012年総オーバーテイク数: 994 回(ブラジルグランプリを含まず)
・ドライレースでの最多オーバーテイク: 90回(中国グランプリ)
・ウェットレースでの最多オーバーテイク: 76回(マレーシアグランプリ)
・ドライレースでの最少オーバーテイク: 12回(モナコグランプリ)

『Photo:Pirelli』 『Photo:Pirelli』

■その他の興味深い数字
・全P Zeroコンパウンドの2012年総走行距離(レースとテスト) 単位はkm
ハード: 101,692 ミディアム: 121,842 ソフト: 123,270 スーパーソフト: 21,993 インターミディエイト: 13,770 フルウェット: 7,930
・P Zero タイヤが走行した最も低い路面温度: 11月17日、アメリカグランプリの11℃ (テストを含めると、2月10日、ヘレス・ウィンターテストの0℃)
・P Zeroタイヤが走行した最も高い路面温度: 11月23日、ブラジルグランプリの55℃
・P Zero タイヤが走行した最も低い気温: 11月17日、アメリカグランプリの4℃ (テストを含めると、2月10日、ヘレス・ウィンターテストの-2℃)
・P Zeroタイヤが走行した最も高い気温: 6月21日、ヨーロッパグランプリの37℃

・RTSシステム上のタイヤデータのダウンロードに費やされた時間(テストを含む): 92時間
・タイヤフィッターが気温または路面温度を測定するレース週末あたりの回数: 124回
・トラック外での2012年F1タイヤの総移動距離: 216,967km
・Pirelli Media からの総ツイート数: 5,400
・2012年、ピレリのプレスリリースにおけるword数: 79,744
・ピレリのレシピブックの製本数(翻訳版を含む): 10,000

■ピレリF1とそのスタッフ
・レース現場に赴くピレリのスタッフ総数: 52 名
・ピレリF1チーム所属者の国籍の数: 10
・今年、ピレリのスタッフが飛行機で過ごした合計時間の1人あたりの平均: 192時間(または8日です!)
・シーズン中、パドックで配られたピレリリストバンドの数: 4,450
・ピレリF1チームによるホテルの総宿泊数: 1,498

■ピレリF1トランスポーターとホスピタリティ
・ヨーロッパラウンドに持ち込まれるトランスポーター数: 13台
・2012年、ピレリのトランスポーター1台あたりの平均移動距離: 31,125 km
・ピレリF1ホスピタリティで提供された食事数(テストを含む): 24,132
・シーズン中、ピレリF1ホスピタリティで提供されたコーヒーの数: 28,350
・今年、ピレリのシェフが調理したパスタレシピの種類: 314
・ティラミスやその他のドルチェ用に使用されたマスカルポーネの重量: 205kg

■Formula Oneにおけるピレリ(1950年~)
・参戦数: 242
・勝利数: 83
・ポールポジション獲得回数: 86
・表彰台獲得回数: 256
・ファステストラップ獲得回数: 90

『Photo:Pirelli』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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