【SF】SF14でもオーバーテイクシステムを継続採用、20秒間で約30馬力アップ

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©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 25日に開催された全日本選手権スーパーフォーミュラの2014シーズン概要発表会。ドライバー紹介等の後、トヨタ・ホンダの各プロジェクトリーダーが登壇してのトークセッションが行われ、今年から登場するSF14についての詳細が語られた。

 各国F3選手権やGP2シリーズにもマシンを提供しているイタリアのダラーラ社が製作。基本的な形状も、F1をはじめ各国フォーミュラカーレースで活躍中のマシンと似たようなシルエットとなっている。またエンジン規定も大幅に変更され、2.0リッター直列4気筒ターボエンジンになる。

 昨年と異なるのは形だけではなく、レース中のバトルも増えると、トークセッションに同席したモータースポーツジャーナリストの小倉茂徳氏が説明。「空力面のデザインが一新され、昨年より接近しやすいマシンになっているはず。なので、今年はよりオーバーテイク合戦が期待できる」と、今季はバトルが増えるのではないかと予想している。

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 その追い抜きバトルを演出する。スーパーフォーミュラ独自のシステムである「オーバーテイクシステム(略称:OTS)」は、このSF14でも継続して採用され、会場に展示されてあったTEAM無限の1号車には、合同テストではまだ付いていなかった5つのLEDランプが装着。その上にはF1とほぼ同形状のT字型車載カメラも装着されていた。

 見た目は昨年と全く変わらないように見えるOTSだが、SF14では稼働時のシステムを一新させるという。昨年のSF13まではシステム発動時のみエンジン回転のリミットを10,300rpmから10,700rpmまで引き上げることができる。1度に20秒間発動し、F1のように前車に接近している時などの条件は一切ない。レース中に1人あたり5回まで使用できる。

 これが今シーズンからは回転数ではなく、燃料流量を増やすような設定をし、発動中だけマシンパワーを引き上げる仕組みだということ。トヨタの永井洋治氏は「通常時の105%のパワーが発生することになっている」とのこと。スペック表では両社とも550馬力以上となっており、発動時はこれに追加して約30馬力程度のパワーが出ることになる。これを1度に20秒間使用可能。レース中に5回まで使うことができる。

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 昨年より効果があるシステムだが、追加で得られるパワーもF1ほど大きくはない。これについて小倉氏は「今回のシステムで前のマシンに追いついて横に並びかけるところまでは助けてくれるだろう。そこから追い抜けるかはドライバーの腕次第ということになる」と解説。今年のOTSは、あくまでオーバーテイクのきっかけを生み出してくれる装置であり、最終的な勝負はドライバーに委ねられるという、見応え抜群のバトルが展開されそうだ。

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 そして注目したいのは、その性能。すでに鈴鹿・富士で2回の合同テストが行われ、従来のコースレコードを大きく上回る速さをみせている。2011年王者のアンドレ・ロッテラー(PETRONAS TEAM TOM’S)は「ダウンフォースは昨年より少し減ったけど、逆にメカニカルグリップが格段に向上していて、様々なタイプのコーナーで昨年より速くなっている。実際に計測されたタイム以上にコーナーでは速く感じるね。」とコメントしている他、F1経験のある中嶋一貴(PETRONAS TEAM TOM’S)も「鈴鹿のS字は、データの数値でもF1を上回る速さ」と絶賛している。

 スーパーフォーミュラという名にふさわしい最高のマシンが揃い、F1やWECなどで活躍してきた外国人ドライバーをはじめ、0.001秒差というシビアな争いを繰り広げてきた国内ドライバーも参戦する今シーズン。おそらく、F1にも優るほど見応えあるレースになることは間違いなさそうだ。

『記事:吉田 知弘』

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吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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