SAVE JAPANの熊本地震復興支援プロジェクト「Action! Kumamoto」が本格始動…関係者らも支援

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 レーシングドライバーの脇阪寿一が発起人となって立ち上がった震災復興支援プロジェクトは20日、平成28年熊本地震を支援する「Action! Kumamoto」の現状の活動報告と支援概要を発表した。

 この「SAVE JAPAN」は2011年の東日本大震災の時に脇阪寿一が立ち上げたもの。瞬く間にモータースポーツ界全体でSAVE JAPANを通した復興支援活動として盛り上がり、5年間で集まった義援金は約1億9000万円になった。この全額が日本赤十字社を通して被災地に届けられ支援を続けてきた。

 今回も、熊本地震発生後に脇阪のもとに多数の問い合わせがあり、脇阪も再び立ち上がることを決断。今回は集まった義援金の使い道をより明確なものにするために、被災された市区町村と直接連携を取り、集まった義援金全額を地方公共団体に直接届けられる。また東日本大震災の時とは別に「熊本地震 復興支援義援金口座」も新たに開設されている。

<SAVE JAPAN 熊本地震復興支援 銀行口座>
みずほ銀行 高輪台支店 普通預金 1119260
SAVE JAPAN 熊本地震復興支援 代表 脇阪寿一
※ SAVE JAPANの義援金専用口座に義援金を振り込まれた場合、その振込控えが、所得税法78条第2項第1号及び、法人税法第37条第3項第1号の「国または地方公共団体に対する寄付金」に該当する事の証明書となりますので、大切に保管ください。

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 さらに本来はオートポリス大会の予選日だった5月21日に脇阪自らが支援する被災地の自治体を訪れるとのこと。被災状況を自ら確認し現地の担当者と義援金の具体的な使い道などを話し合ってくるという。

 それに加えてSUPER GTとスーパーフォーミュラで活躍する国本雄資が、先日のスーパーフォーミュラ第1戦で獲得した賞金の一部をSAVE JAPANを通して被災地に支援したと自ら志願した。彼は今年から新しい変化を求めて脇阪とともにトレーニングを始め、様々なコミュニケーションをとっていく中で、プロのアスリートとして“困っている人”を助けたいという気持ちが強くなり、今回支援することを決めたという。

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 国本は「シーズンオフから何か変わらなきゃいけないと思い、トレーニングや私生活を変化させてきました。その中で困っている時にいろんな人の助けや支えがあって本当に感謝していますし、今度は自分が困っている人を助けたいと思いSAVEJAPANを通してスーパーフォーミュラ開幕戦で獲得した賞金を寄付させていただきました。被災された方に1日も早く復興してほしいです」とコメント。脇阪も責任を持って被災地に届けることを約束した。

 またSUPER GTなどレーシングカーのウインドウフィルムを提供するクリアプレックス社も100万円の義援金を同プロジェクトを通して復興支援に役立てたいと申し出た。台湾を拠点にする同社はCEOを務めるクレイク・リウ氏がドライバーとしてGTアジアへの参戦経験があるとのこと。脇阪をはじめ国内のドライバーとの交流もあり、この日はそのうちの一人である密山祥吾も同席した。クレイク氏もGTアジアでオートポリスで走行した経験があり、今回の震災で胸を痛めているという。

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 クレイク氏は「私自身、(日本と同じく地震の多い)台湾で生まれ育っています。被災した際に、そこから通常生活に戻っていくのが如何に大変かということを身をもって知っています。今回の熊本地震があった時に、脇阪さんのプロジェクトを通して支援できる可能性があることがわかった時に、すぐ行動に移そうと思い声をかけました」と、その思いを語った。

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 そして今回もSAVE JAPANの代表として熊本地震の復興支援を決めた脇阪は九州・熊本への思いをこのように語った。

「東日本大震災ではSAVE JAPANとして支援活動をやらさせていただきましたが、支援者の中で何に使ったか明確になっていないという意見もあり、正直大変な思いもありました。それでも熊本地震発生直後には、たくさんの方から問い合わせがあり、やはり動かなければいけないなと感じました」

「熊本地方にあるオートポリスは、我々モータースポーツに関わる人間にとっては非常に大切な場所、サーキットです。九州には他のサーキットとは違うタイプのお客様がたくさん来ていただいています。僕も2009年にタイトルを獲った時、最終戦の前にオートポリスのレースで九州の方々の応援をいただいて優勝して、最終的にシリーズチャンピオンにつなげることができました。自分の中では大切です」

「このまま現地の復興が進まず、オートポリスでの開催が危ぶまれると、モータースポーツ界にとっても大きな損害になります。1日でも早く被災された方々が復興できるようにこれからも手助けしていきたいと思います」

 SAVE JAPANの義援金受付はすでに開始されており、口座は以下のとおりとなっている。

<SAVE JAPAN 熊本地震復興支援 銀行口座>
みずほ銀行 高輪台支店 普通預金 1119260
SAVE JAPAN 熊本地震復興支援 代表 脇阪寿一
※ SAVE JAPANの義援金専用口座に義援金を振り込まれた場合、その振込控えが、所得税法78条第2項第1号及び、法人税法第37条第3項第1号の「国または地方公共団体に対する寄付金」に該当する事の証明書となりますので、大切に保管ください。

SAVE JAPAN公式サイト
http://www.js-style.com/savejapan/

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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