小林可夢偉の3位表彰台で湧いたF1日本GPから数日。早くも次のレースである第16戦韓国GPが開幕。今年も舞台となるヨンアムのコリア・インターナショナルサーキットで12日(金)、2回のフリー走行が行われ、午後に行われたフリー走行2回目では前回日本GPで優勝を飾ったセバスチャン・ベッテル(レッドブル)が1分38秒832でトップタイムを記録。2位にマーク・ウェバー(レッドブル)が入り、レッドブルチームが金曜フリー走行から1−2を独占する速さをみせた。
今季のF1も残り5戦。注目のチャンピオンも大詰めを迎え始めている。これまで毎戦安定した速さで着実にポイントを稼いできていたフェルナンド・アロンソ(フェラーリ)がランキング首位をキープ。前半戦は表彰台に上れないレースもあり苦労したベッテルが、夏休みが終わった第12戦ベルギーGPから息を吹き返し、29ポイント差まで追い上げてきていた。
『左:セバスチャン・ベッテル、右:フェルナンド・アロンソ(日本GPにて撮影)』
そして迎えた第15戦日本GP。ポールポジションからスタートしたベッテルは大得意の鈴鹿で久しぶりに独走劇を披露し今季3勝目。一方のアロンソはスタート直後の1コーナーでライコネンのフロントウイングと接触し、左リアタイヤがパンク。そのままスピンを喫し、踏ん張らなければならないレースでリタイヤに終わってしまった。これにより、両者の差は4ポイント。ほぼ差がない状態で今週末の韓国GPを迎える。今日のフリー走行ではタイム的にはベッテルが優勢だったが、アロンソも1分39秒160で3位のタイムを記録。セッション後半に行った決勝を想定してのロングラン走行でも、ベッテルと互角のペースで周回を重ねていた。
多くのファンにとって、1年の中で最大のイベントだった日本GPが終わり、見どころがなくなってしまったという方も多いかもしれないが、今週末はアロンソvsベッテルの王座決戦第2ラウンドに注目が集まりそうだ。
そして、前回日本GPでの主役だった小林可夢偉(ザウバー)。鈴鹿での勢いをそのままに、今週末も連続表彰台に期待がかかる。今日のフリー走行では午前・午後ともに14位のタイム。
今回の韓国ヨンアムは、ザウバーチームにとって鈴鹿ほど好材料となる要素ばかりではないものの、スタートからレース中の安定したペース、そして完璧なピット作業が実現すれば、今週末も好結果が望めるかもしれない。
注目の第16戦韓国GPの公式予選は、13日(土)14時00分から行われる。
『記事:吉田 知弘』
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