【F1】2014第10戦ドイツGP:レースレポート

©Pirelli
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 2014年のF1第10戦ドイツGPの決勝が現地時間の20日に行われた。毎年ニュルブルクリンクと交互開催となっているが、今年はホッケンハイムが舞台となった。

 ポールポジションを獲得したのはロズベルグ。レースウィーク直前にサッカーW杯でドイツ代表が優勝し母国GPと合わせてスペシャルデザインのヘルメットを用意。さらに所属するメルセデスAMGとの契約延長も発表。またプライベートでは婚約も発表するなど、話題の多い週末となった。

 ドライバーズランキングで4ポイント差に迫ってきている同僚のルイス・ハミルトンは予選Q1でブレーキトラブルが発生しクラッシュ。ギアボックスも交換したため20番グリッドと後方へ沈んでしまう。

 最大のライバル不在と大きなアドバンテージを得たロズベルグは、スタートでもミスなく1コーナーをトップで通過。その直後、後方でケビン・マグヌッセン(マクラーレン)とフェリペ・マッサ(ウイリアムズ)が絡むアクシデントが発生。マッサのマシンは1回転してしまったが、幸い怪我はなかった。この事態収拾のため早速セーフティカーが導入。3周目から再スタートが切られる。

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 ライバル不在ということもあり序盤から一気にリードを広げていくロズベルグ。2位にはバルテリ・ボッタス(ウイリアムズ)がつけていたが、全く歯が立たず3位のベッテルに攻められ防戦一方となってしまう。その間に後方からハミルトンが物凄い勢いで追い上げ、15周目には3位に浮上。その後はボッタス攻略にかかるが、ストレートスピードではウイリアムズの方が勝っており、なかなか前に出ることができない。

 ロズベルグの独走態勢で落ち着いた後半。背筋が凍るアクシデントが発生。後方を走っていたダニール・クビアト(トロ・ロッソ)のマシンが突然出火。瞬く間にマシンは炎に包まれてしまったが、クビアトはすぐに脱出。大事には至らなかった。

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 結局67周全てでトップを守り続けたロズベルグが今季4勝目のチェッカーを受けた。母国ドイツでは嬉しい初制覇を成し遂げた。2位には最後までシルバーアローの猛追を振りきったボッタス。3位には16台抜きを演じたハミルトンが入った。

 また日本の小林可夢偉(ケータハム)は今回も我慢のレースを強いられ16位でドイツGPを終えた。

パルクフェルメに帰ってきたロズベルグは、笑顔でガッツポーズ。前回イギリスGPでのリタイアで少し足踏みをしてしまったが、今回は25ポイントを稼ぎトータル190ポイント。ハミルトンとの差を14ポイントに広げた。

次回は夏休み前では最後のレースとなる第11戦ハンガリーGPが、7月25〜27日に開催される。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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