【2015ル・マン24h】トヨタ、4列目に沈むも決勝に向けて自信あり…予選2日目も決勝へのセットアップに集中

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<トヨタ リリースより>
 TOYOTA GAZOO Racingの2台のTS040 HYBRIDは、6月13日(土)の午後3時(日本時間午後10時)にスタートを切る第83回ル・マン24時間レースを、グリッド4列目からスタートします。#2号車が7番手、#1号車が8番手グリッドからのスタートです。今年のル・マン24時間レースは、トヨタが初めてル・マンに参戦してから30年目にあたり、その間に出走したトヨタ車は42台を数えることになりました。

 10日(水)に行われた第1回の公式予選同様、11日(木)に行われた2時間ずつ2回、計4時間に及ぶ予選でも、2台のTS040 HYBRIDはレースに向けてのセットアップとタイヤ選択を中心にプログラムをこなしました。

 ル・マンのスターティンググリッドは3回の公式予選における最速ラップタイムによって決まりますが、アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイの乗るTS040 HYBRID #2号車は、水曜日の予選で記録した3分23秒543で7番手グリッドを獲得しました。一方のアンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴が操る#1号車は、同じく水曜日の予選で中嶋の記録した3分23秒767のタイムでグリッド8番手が決定しました。このタイムはチームメイトの#2号車から0秒224遅れでした。

 大雨が予想された今日の予選2日目でしたが、実際には雨は降らず、暑く湿気の多い中で走行が始まりました。2週間前に行われた公式テストデー、そして昨日の予選1日目が共に雨に祟られたこともあり、今日の好天はドライ・コンディションでの走行の機会を得たという大切な意味がありました。しかし、最初の予選セッションはGTクラス車両のアクシデントで予定より早く赤旗終了となり、その対策として主催者は最後のセッションの開始時間を30分早めました。

 最後となる公式予選3回目は夕暮れから夜にかけて行われました。天候が安定していたために走行条件は良かったのですが、黄旗が多く出されたこともあり、LMP1クラスはいずれもタイムアップを図ることは出来ませんでした。セッション中には赤旗中断もありましたが、2台のTS040 HYBRIDはレースに向けてのプログラムを全てこなせたことで自信を持って決勝レースに臨むこととなりました。

 TOYOTA GAZOO Racingへの皆様の熱い応援をよろしくお願いいたします。

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佐藤俊男 チーム代表:
はじめに、ポルシェの見事なポールポジション獲得に敬意を表します。彼らは非常に速いペースで予選を席巻しました。我々は着実にTS040 HYBRIDの最適化を進め、いくつかのセッティング変更を試すと共に、タイヤの特性について詳細な点まで評価を進めました。決勝レースでのライバルとのギャップは、予選ほどは大きくないと考えています。チームは懸命な努力でル・マンへの準備を進めて来ており、最後の準備を行う時間はもう僅かですが、TS040 HYBRIDをこの週末へ向けてベストなコンディションに仕上げられたことは間違いありません。接近した、エキサイティングなレースになると思います。

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TS040 HYBRID #1号車:
(アンソニー・デビッドソン、セバスチャン・ブエミ、中嶋一貴)
公式予選1回目(水曜日): 8番手(3分23秒767)25周
公式予選2回目(木曜日): 7番手(3分25秒233)20周
公式予選3回目(木曜日): 8番手(3分24秒562)30周
スターティンググリッド: 8番手

アンソニー・デビッドソン:
もし我々が本当に予選に集中していれば、もっと接近したタイムが出せたと思います。しかし、それは我々の目標ではありません。我々は、レースウィークを通してバランス向上に集中して来ましたが、決勝レースに向け、達成出来たと思っています。チームも、ドライバーも、予定していた全てをやり遂げました。決勝レースへ向けて気合いは充分ですし、あとはどうなるのか見守るだけです。

セバスチャン・ブエミ:
我々は予選でのタイムアタックを狙いませんでした。決勝レースでのスティント走行に集中し、上手く仕上げられたと思っています。あとは最終的な準備をするだけであり、決勝レースでは、良い戦いが出来ると思います。確かに我々はペースで若干の後れを取っていますが、決勝レースでは逆に、接近戦になるだろうと思っています。TS040 HYBRIDの感触は非常に良く、決勝レースがスタートする土曜日が楽しみです。素晴らしい仕事でポールポジションを獲得したポルシェには祝福を送ります。

中嶋一貴:
今日は私にとっては、ちょっとトリッキーな一日でした。私がドライブしている時の路面は、土や埃が出ているという悪条件で、感触もあまり良くありませんでした。それだけに、アンソニーから、最後は満足いく仕上がりになったと聞いて喜んでいます。それは決勝レースへ向けて良い兆候です。あとはチーム一丸となって、ミスを犯さず、信頼性のトラブルにも見舞われることなくプッシュし続ければ、結果はついてくるでしょう。

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TS040 HYBRID #2号車:
(アレックス・ブルツ、ステファン・サラザン、マイク・コンウェイ)
公式予選1回目(水曜日): 7番手(3分23秒543)23周
公式予選2回目(木曜日): 8番手(3分26秒380)15周
公式予選3回目(木曜日): 7番手(3分23秒738)29周
スターティンググリッド: 7番手

アレックス・ブルツ:
ポルシェ#18号車のポールポジション獲得と素晴らしい仕事を称えたいと思います。我々は、最後の2回にわたる予選セッションを通して、計画通りの準備を進めました。 予定していた全てを終え、タイヤと空力についても学び、全力を発揮するためのセットアップを煮詰めることが出来ました。あくまで決勝レースを見据えています。

ステファン・サラザン:
決勝レースへの準備は出来たと思います。我々は予選でのポールポジション狙いは行いませんでしたが、それはこの週末へと重要なことではありません。従って、決勝レースで最強の車を得るために全精力を注ぎました。ライバル達は本当に速かったですが、去年を思い返すと、このレースでは、速い車が全てではありません。私は決勝レースで数時間が経過してからの状況へと照準を合わせています。

マイク・コンウェイ:
今日は夜間走行で更に得るものがあり、良かったと思っています。昨日よりも夜間での走行リズムが良く感じられました、準備は上手く進めています。セットアップを更に磨き込むためにやることはまだ少しありますが、予選セッション終了の頃にはやることは全て出来たので満足しています。

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<トヨタ リリースより>

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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