【SGT】2015最終戦もてぎ:GT500は四つ巴の大バトルに!優勝は37号車Keeper RC F、チャンピオンは1号車ニスモが獲得!

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 2015年のSUPER GT最終戦もてぎ。チャンピオンが決まる最終決戦がいよいよ始まった。決勝日も雨模様となったツインリンクもてぎだが、スタート時刻が近づくにつれ、雨も止み路面も乾き始める。各車がスリックタイヤを履いてグリッドにつくが、そこで急な通り雨に見舞われてしまう。各チームとも慌ただしくウエットタイヤに変更。スタート前から波乱含みの展開で最終戦の幕が切って落とされた。

 ポールポジションからスタートの37号車がトップをキープ。2番手以降も順当に1コーナーを通過していく。予選での勢いをそのままにリードを広げたいところだったが、No.64 EPSON NSX CONCEPT-GT(中嶋大祐/ベルトラン・バケット)、No.100 RAYBRIG NSX CONCEPT-GT(山本尚貴/伊沢拓也)も背後に食らいつき独走を許さなかった。一方、後方ではランキング6位のNo.36 PETRONAS TOM’S RC F(伊藤大輔/ジェームス・ロシター)がミッション系のトラブルでリタイア。チャンピオン争いから脱落してしまう。

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 中盤に差し掛かると太陽が顔を出し路面もドライに。このため、予定より早い20周を過ぎた段階で各車がピットストップを行う。ここで誰もが予想していなかったのが、12番手スタートだったNo.1 MOTUL AUTECH GT-R(松田次生/ロニー・クインタレッリ)の追い上げ。序盤から少しずつ順位を上げ10周目には6番手へ。上位陣が揃ってピットストップをして以降もクインタレッリは周回を重ね25周目にピットイン。チームも33秒という迅速な作業をみせ、3番手でコースに復帰する。

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 この直後に2コーナー出口でNo.46 S Road MOLA GT-R(本山哲/柳田真孝)とGT300車両が接触。破片がコース上に散乱してしまい、セーフティカーが導入される。ここでピットに入っていなかった64号車は大きく損をする結果になり、トップは37号車に。32周目にレースが再開されるが、その1コーナーでカルダレッリからバトンを受け取った平川がミス。その隙をついた1号車の松田がトップに浮上した。さらに3番手には100号車、4番手にはNo.12 カルソニックIMPUL GT-R(安田裕信/ジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ)も接近し、チャンピオンをかけた四つ巴のバトルが始まった。

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 何とかトップを奪い返そうとした平川だったが39周目の最終コーナーでラインを外してしまい3位へ後退。ここでスイッチが入ったのか猛烈に追い上げを開始、100号車伊沢を抜き返すと残り11周のV字コーナーで松田の一瞬の隙をつきトップ奪還。そのままチェッカーを受け、開幕戦以来となる今季2勝目を獲得した。2位には1号車の松田/クインタレッリ、3位には100号車の山本/伊沢組が続いた。

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 この結果、トータル79ポイントまで伸ばした松田/クインタレッリ組が大逆転で2年連続となるシリーズチャンピオンを獲得。松田は通算2回目、クインタレッリは歴代最多となる通算4回目の栄冠を勝ち取った。予選でまさかのQ1敗退からの見事な大逆転劇。パルクフェルメで再会した2人は号泣して抱き合い、チャンピオン獲得の喜びを味わっていた。

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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