【SF】2014第5戦オートポリス:王者山本尚貴が復活!コースレコードを塗り替え今季初PP!

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 2014年のスーパーフォーミュラ第5戦オートポリス。決勝のスターティンググリッドを決める公式予選が行われた。

 例年、シーズン序盤の6月に開催されていた九州オートポリスのラウンド。今年はチャンピオン争いが気になる後半戦でのは朝から少し涼しい気候で曇り空。気温21℃、路面温度は26℃だ。

 まず上位14台に絞り込まれるQ1。グリーンシグナルと同時にほぼ全車がコースインし、1回目のタイムアタックを行おうとするが、1周回ってきた最終コーナーでナレイン・カーティケヤン(No.20 Lenovo TEAM IMPUL)がバランスを崩し大クラッシュ。幸いドライバーは無事だったが、飛び散ったスポンジバリアとともにコース上に止まってしまい赤旗中断。

 マシン回収とコース整備が終わり、残り17分のところでセッション再開。ここでいち早くタイムを記録したのがTOM’S勢。F1ベルギーGP参戦から帰ってきたアンドレ・ロッテラーとランキング2位の中嶋一貴が早め早めにタイムを刻んていき、ワンツーでQ2進出を果たした。

 続くQ2では、いち早く山本尚貴(No.1 TEAM無限)がコースイン。いつも時間ギリギリまでピットに残り、路面が一番良くなったタイミングを狙うが、今回は赤旗などに邪魔される可能性を考慮し真っ先にタイムアタックへ出かけていった。前回のもてぎから速さを見せているTEAM無限。残念ながらレギュレーション違反で失格に終わったが、今回も諦めずにマシンをきっちりまとめ上げ1分26秒646を記録。ここまで好調だったロッテラーからトップタイムを奪った。

 一方、ランキング首位のジョアオ・パオロ・デ・オリベイラ(No.19 Lenovo TEAM IMPUL)は珍しく苦戦。Q1でもギリギリの13位通過で、Q2も果敢に攻めていくが一歩及ばず9位でノックアウト。厳しい決勝グリッドとなってしまった。

 ホンダエンジン勢は山本に続き、塚越広大(No.10 HP REAL RACING)、野尻智紀(No.40 DOCOMO TEAM DANDELION RACING)もQ3へ進出。トヨタエンジン勢5台との勝負に挑んだQ3。まず先に仕掛けたのはロッテラーだった。少しでもクリアラップを取りたいと一番最初を選び計測1周目から全開アタック。1分26秒569で暫定トップに立つ。それに対し後方でアタックした山本は1周目をウォームアップに使い、2周目でタイムアタック。セクター1ではわずかに遅れていたものの、セクター2で取り返し逆転。最終的に1分26秒469を叩き出し、トップに躍り出た。その後、国本雄資(No.39 P.MU/CERUMO・INGING)が1分26秒535で2位に食い込むが、誰も山本のトップタイムを上回ることが出来ずチェッカーフラッグ。ホンダエンジン勢がついに念願の今季初ポールを奪った。

©T.Yoshita/KANSENZYUKU

 また、1991年のSWC(スポーツカー世界選手権)でテオ・ファビ(ジャガー・XJR-14)が記録した1分27秒188がコースレコードだったが23年ぶりに更新され、この山本の記録がスーパーフォーミュラだけではなくオートポリスの4輪コースレコード樹立となった。

 パルクフェルメに戻ってきた山本は、久しぶりにトップに返り咲いた笑顔をみせ、出迎えたメカニックたち一人ひとりと握手。前回もてぎは故意ではなかったもののレギュレーション違反で失格となり、不甲斐ないレースをしてしまった。その分、この結果は嬉しいものになっただろう。

『記事:吉田 知弘』

吉田 知弘(Tomohiro Yoshita)

投稿者プロフィール

フリーのモータースポーツジャーナリスト。主にF1やSUPER GT、スーパーフォーミュラの記事執筆を行います。観戦塾での記事執筆は2010年から。翌年から各サーキットでレース取材を重ねています。今年はSUPER GTとスーパーフォーミュラをメインに国内主要レースをほぼ全戦取材しています。
初めてサーキット観戦される初心者向けの情報コーナー「ビギナー観戦塾」も担当。

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